暖房機器の原理と仕組み、メリットやデメリット(その1):温風・対流を使うファンヒーター・ストーブ・エアコン

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―ガス方式―

東京ガス ガスファンヒーター

石油ファンヒーター並みに暖房能力が高く、燃料交換が要らないのがガス方式のファンヒーターです。ガスを燃焼させて得られた熱をファンで放出します。自宅に引いている都市ガスから提供されるガスを使っているので、燃料交換が要りません。しかし、ガスをファンヒーターに届けるためのガスチューブを伸ばさなくてはいけないため、置ける場所が限られていて、場合によっては工事が必要になることもあります。

暖房能力が高く、コストも比較的安い、燃料交換が要らない

換気が必須、置く場所が限られる、空気が乾燥し風邪に繋がる

 

―電気方式―


シャープ 加湿セラミックファンヒーター

最近ではファンヒーターの熱を、石油やガスではなく電気から得ている「セラミック(電気)ファンヒーター」と言う製品も存在しています。

単純に電気を熱に変え、熱をファンで放出しています。そのため電気代はどうしてもかかってしまいますが、「電気+ファン」と言う基幹機能を活かし、上の製品では加湿機能や空気清浄(プラズマクラススター)機能を搭載しています。部屋を暖める目的では、電気ストーブより効率が良く、加湿機能を付けて部屋が乾燥するデメリットを克服しています。

とは言え、ガスや石油ファンヒーターに比べると出力が劣りますし、フルパワーで使えばエアコンより電気代は高いです。しかし、電気代を気にしない方であれば、部屋の空気を暖めながら部屋の湿度を保てるので、最良の選択肢と言えるでしょう。

多機能で加湿機能などもあり換気要らず、電気ストーブよりは暖房能力が高い

価格が高く、ファンヒーターの中では暖房能力が低い

 

 エアコン

一家に一台、エアコンがある時代です。

ファンヒーターが無くても家にエアコンはあるでしょう。しかも、部屋を暖めるだけでなく冷やせるので、暖房機器でありながら冷房機器でもあるという、とんでもない空調機器です。ところで、このエアコンがどうやって動いているか知っていますか?

エアコンの動作原理はファンヒーターほど単純ではありません。人によっては、冷房と暖房では違う原理で動いていると思っている方もいるようですが、どちらも同じ原理で動いています。ただし、その原理を暖房と冷房で逆回しにしているというだけなのです。原理については後ほどご説明しますが、何が起こっているのかというのは下の図で見ると一目瞭然です。

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そうです。矢印が入れ替わっているだけの簡潔な図ですが言いたいことは一つ。
エアコンというのは、「外側の熱と内側の熱を交換する」ための装置なのです。

実際、エアコンはヒーター(熱を生む機械)ではなくヒートポンプ(熱を出し入れする機械)であり、暖房機器の中でも特異な存在です。それから、室外機には巨大なファンがついていて、てっきりただのファンなのかと思いがちですが、室外機にはコンプレッサーや熱交換器がついていて熱の交換に重要な役割を担っています。そして、熱の移動を担当するのが冷媒と呼ばれる物質。

この冷媒が全ての鍵(冷却・暖房効率)を握っていて、この冷媒の圧力を変化(気体←→液体)させて冷媒の温度を操りながら、熱を奪ったり放出したりしています。熱というのは極端な話、分子(冷媒)の運動エネルギーです。エネルギーが有り余っている気体を無理やり圧縮・凝固させれば熱を放出して液体になりますし、エネルギーの少ない液体を無理やり膨張・気化させれば熱を吸収しながら気体になります。この吸収・放熱の効率が物質によって違うので、冷媒次第で温度交換が容易になります。

そして、熱を放出するにも吸収するにも相手が必要で、それが室外の空気であったり、室内の空気であったりするのです。

そこで、
「ちょっと待て・・・冬に外の熱を取り入れて部屋に入れても寒いんじゃねえか?」

と言う質問が出て来るかもしれません。