情報リテラシーを高める4つのポイント(前編)-運営目的を知る

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情報を有効活用する能力が「情報リテラシー」なんて呼ばれていますが、具体的に何をすれば良いかについては誰も教えてくれません。特に、インターネット上の情報活用となると尚更です。インターネット上では匿名で誰もが情報を発信できるため、非常に雑多な情報が入手できます。信憑性が高く参考になる情報も沢山ある一方で、真実かどうか疑わしい情報も無数にあります。

はっきり言って、100%正確な情報を入手することなんて不可能です。それでも、90%を超える信憑性の高い情報なら沢山あります。Google検索で上位表示されていれば正確な情報かというとそんなことは全くありません。では、どうすれば正確な情報が手に入るのでしょうか? あくまで私個人が使っているテクニックに過ぎませんが、正確な情報を見抜くコツについて共有していきましょう。

その1:ウェブサイトの運営目的をチェックする

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検索やリンクを飛んで記事を読む前に、そのサイトや記事が作られた目的をチェックしましょう。

一般に、情報が正確な目的順に「情報提供」>「情報交換」≧「宣伝・営利」となっています。しかし、正しい情報提供が目的のウェブサイトだったとしても、ウェブサイトの運営者毎に情報の信頼性は変わってきます。

※以下に記載する「信頼度」についてですが、論文に使えるレベルの高い信頼度があるなら「高」、一定の信頼性がおける場合は「中」、別の情報源が必須な場合は「低」となっています。

政府系・研究機関系のウェブサイト(信頼度:高)

当たり前ですが、「政府系のウェブサイト(.go.jpドメイン)」は国民に正確な情報を伝える事を目的としています。運営サイドの人員も一般市民に比べると情報収集能力が高く、専門家も沢山いるでしょう。営利目的でもありませんし、娯楽でやっているわけでもありません。当然、こうした政府系ウェブサイトの情報は信頼性が高いといえます。大学などの研究機関が提供する情報もそれに準じて信頼性は高いでしょう。

論文に使うレベルの正確な情報は、その殆どが政府や研究機関発表による情報です。政府や研究機関の情報が絶対に正しいという保証はどこにもありませんが、インターネット上で手に入る情報の中ではトップクラスの信頼性を誇っているのは間違いありません。 

報道系・企業系の公式ウェブサイト(信頼度:高-中)

報道系サイト」や「企業運営の公式サイト」については、ユーザーの利益に繋がる情報を提供する事を目的としています。しかし、政府系や研究機関系と違って、運営側は営利目的で情報提供を行っているケースが殆どです。場合によっては恣意的に不正確な情報を流すこともあるので注意が必要でしょう。

もちろん、一定の社会的地位や信用のある企業が母体になってる場合には、不正確な情報提供は企業そのものの信用を失わせる結果に繋がります。全面的に信用できるわけではありませんが、一定のレベルで正確な情報を提供してくれるでしょう。

また、著名な報道媒体や大企業が提供する情報コンテンツの中には、校閲作業が行われているものもあります。校閲作業は情報の正確性をチェックするものですので、論文に使えるレベルの正確な情報が提供されることもあるでしょう。判断は簡単ではありませんが、どのレベルの情報が必要なのかを見極めながら判断してください。 

特に、記事単位・ライター単位での真偽の判別が大切です。可能であればライターを調べてみたり、その記事が書かれた目的について考えてみると良いでしょう。情報を共有するためなのか、何らかの行動を誘導するためのものなのか、それによって信頼性が変わってくるでしょう。

掲示板や質問系のウェブサイト(信頼度:中-低)

掲示板」「コメント」「レビュー」「質問サイト」の情報については注意が必要です。これらは不特定多数の人間による情報交換が目的であり、正確性は全く担保されていません。弁護士や医師ら専門家が実名で情報提供している場合は別ですが、匿名の場合には「面白半分の情報」や「勘違いの情報」などが大量に含まれていますので、十分に注意して情報を見ていきましょう。

しかし、善意の情報提供者も多く、中には非常に貴重な情報が見つかることもあります。そういう場合、必ず別のソースで裏を取るのを忘れないで下さい。その情報が正しい場合には、何らかの形で信頼できる情報源が見つかるはずです。また、実名の情報だからといって安心しないでください。専門家とは言え、十分な議論が行われないまま提供される情報は不正確な可能性があります。より正確な情報が欲しい場合には、別の情報源で確認すると良いでしょう。

営利目的・宣伝目的のウェブサイト(信頼度:低)

営利目的のウェブサイト」は全体的に信頼性に劣ります。これらは商品を売ることが目的であって、情報そのものの提供は二の次です。ネット上では警察や公的機関の目が及びにくいこともあり、平気で誤った情報を載せていることがあります。場合によってはユーザーを意図的に騙そうとしているケースもあるため、信用度は極めて低いです。文章を読みながら、特定の商品を勧めた瞬間、それまでに得た情報は疑ってかかると良いでしょう。別の角度からの情報収集も忘れないで下さい。

ただし、これは記事やウェブサイトそのものが特定の商品購入を促すケースに限られます。AMAZONやYodobashiなどの総合的なオンラインショップの場合、虚偽情報を提供すると他の商品が売れなくなるため、ある程度は正確な情報が提供されていると考えても良さそうです。ただ、楽天市場やYahoo!ショッピングの場合、楽天やYahoo!はショップに場所を提供しているだけで、販売そのものに関わっていません。十分に疑ってかかってください。

個人・小規模団体が運営するウェブサイト(信頼度:高-低)

次に一番厄介で数が多い「個人・小規模団体運営のサイト」についてですが、これは一概に言えるものではありません。サイトによって存在目的が異なっています。ブログの体裁を取りながらも特定の商品を売るアフィリエイト目的であったり、運営者が運営する別のサイトや店舗に誘導する事が目的のこともあるでしょう。ただ、営利目的であっても病院や専門店のように「正確な情報提供」によって顧客の信頼を得て店舗に誘導するケースもあるため、一概に信用ができないとはいえません。

情報提供が目的であれば、運営サイドは可能な限り情報の信頼性を高めようとしているはずです。ただ、情報の正確さはライターや運営サイドの能力に依存しており、信頼性はバラバラです。完全に信頼できるわけではありませんが、場合によっては専門家が執筆し、信頼できる出典や情報源が提示されている事もあり、信頼できる情報が入手できることもあります。難しいですが、こればかりは自分の目で見て判断するしかないでしょう。

ちなみに、当サイトの分類は「情報提供が目的のウェブサイト」にあたります。不正確な情報ばかり提供しているとサイトの存在意義が問われるため、可能な限り正確な情報を伝えられるように努力しています。ただ、専門家による監修や校閲などを行っているわけではありません。参考程度にはなるはずですが、論文などの出典に使えるような信頼性の高いウェブサイトとは言えないでしょう。信頼度は「中」程度と考えてください。 

ウェブサイトの運営目的から、ある程度は信頼できる情報を提供している媒体かどうかを調べる事はできます。しかし、それだけで情報が信頼できるかどうかを判断できるわけではありません。

そこまでの正確性を求めていないというのであれば良いのですが、後編では、更に一歩進んだインターネット上における情報リテラシーを高めるテクニックについてお伝えしていきます。

(後編:情報源を疑い、裏付けを取り、論理的に考える)