ドッキリって実は違法?ターゲットの優しさで成り立つエンターテイメント

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昔からテレビでよく見る「ドッキリ企画」ですが、最近ではYoutubeなどで一般人が気軽に「ドッキリ」を仕掛けることができるようになりました。中には非常に過激なものもあり、「本当にこんなことして良いのかな?」なんて思うこともあるのではないでしょうか。

実は、相手がドッキリ企画を知っていた「ヤラセドッキリ」の場合を除けば、「ドッキリ」や「イタズラ」の類の行為は「違法」もしくは「法的に問題」がある行為になってしまうことが殆どです。つまり、ドッキリのターゲットにされた側は訴訟を起こせば勝てるケースが多いということになります。法律の専門家に監修頂いているわけではないのであくまで参考程度に留めて頂きつつ、「ドッキリ」や「イタズラ」の何が法的に問題になるのかについて検討していきましょう。

無断で撮影されたら肖像権の侵害

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当たり前と言えば当たり前ですが、無断で写真や動画などの映像を撮影されたらその時点で「肖像権が侵害」されていることになるでしょう。ただし、肖像権を侵害しただけですぐに撮影者が法的処罰を受けるわけではありませんし、実質的な被害が発生していなければ被害者は慰謝料の請求などもできません。

それでは撮影され損なのかというとそういうことではなく、肖像権によって「撮影されない権利」があるので撮影の中止を指示することができます。指示に従わなければ警察に通報するなどの形で、強制的に撮影を止めさせることは可能です。

また、ドッキリでは既に撮影されてしまっているので、この時点で違法行為が発生していることになります。撮影された側が事後承諾をしない限り、この時点で撮影された動画や写真は違法な状態となります。原則として、データを消してくれと言われたら撮影者は消さなくてはいけません。ただし、データをモザイク加工するなど本人を特定できないようしていた場合には大丈夫でしょう。

さらに、ケース・バイ・ケースですが何か明確な理由(犯罪の証拠撮影など)があって撮影した場合には消さなくても良いことがあります。どちらにせよ、違法行為だからと言ってすぐに撮影者が逮捕されたり、即慰謝料が発生するわけではありません。単に撮影される側には「撮影を拒否する権利がある」というだけです。

映像を「公開しなければ撮影しても良い」と言う人もいますが、許可なく人を撮影すること自体が違法です。無断で公開した場合には、プライバシーの侵害が加わり、内容に応じて「精神的被害」が発生します。さらに撮影対象によってはパブリシティ権などの別の権利を侵害することになるでしょう。こうなった場合には慰謝料の請求が可能なケースもあるのではないでしょうか。

ドッキリ企画の放送は困難を極めそうですが、どうして公開できるのでしょうか?

それは単純に事後承諾を得ているからです。

一般人の場合にはスタッフが必死に頼み込んでOKを貰いますし、芸能人の場合には事前にマネージャーや事務所の協力を得て、関係者総出で本人にOKを貰います

芸能人の場合には事務所との力関係もありますので断りにくいこともあるでしょうが、芸能人でも本人が嫌なら放送を止めてもらう事は可能です。どんなに事務所やテレビ局が強くても法的には撮影された側に権利があるため、本人が嫌だと言ったら無理です。もちろん、その結果として芸能界を干されるかもしれませんが・・・。

もちろん、撮影を行わない友人間の「ドッキリ」や「イタズラ」は肖像権やプライバシーの権利の侵害は無関係です。

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