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Coinhiveが抱える問題、広告を見るか、CPUに負担をかけるか

2018年6月、あるブログの投稿が話題を集めました。

内容は、自分でWebサービスを運営しているという投稿者がCoinhiveというソフトウェアを使っていたことで警察の取り調べを受けたというもの。警察が動いたのだから法に触れたという事実はあるのですが、該当する法の適用について「これは妥当な適用のしかただろうか」という議論が噴出し、ネット上の各地で賛否分かれた侃々諤々のありさまを見せました。

この記事では、Coinhiveとはなにか、この事件で問題とされている点はどこなのかを見ていった上で、この事件の根本にある本質的な課題に光を当てていきます。

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燃料電池船の開発と活用、真にクリーンな社会を目指して

2018年2月から3月にかけて、海上技術安全研究所と日本船舶技術研究協会、およびヤンマーがタッグを組んで、燃料電池で動く船の実証試験を瀬戸内海で実施しました。

この燃料電池船プロジェクトは、国土交通省が2015年から進めてきたプロジェクトです。日本では2020年の東京オリンピックまでにホテルや商業施設、交通手段などでの水素エネルギー普及を目指してさまざまな取り組みが進んでいますが、その中でもとりわけ重要と位置づけられているのが燃料電池船。

船での燃料電池利用は、日本だけでなく世界でもあちこちで進められているプロジェクトです。こうした試みの影響は単に船舶の燃料を再生可能エネルギーに置き換えるだけにとどまりません。海上での燃料電池利用が十分に普及すれば、地上での燃料電池利用にもプラスの影響を及ぼすかもしれないのです。

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3Dプリント建築なら24時間で家が建つ、重大な社会問題を解決する未来の技術

2010年頃、主要な特許の期限切れにより低価格化が進み、一般家庭向けの製品が登場し始めた3Dプリンター。現在では数万円で買える低価格プリンターも複数登場してきているほか、DMM3Dプリントのような3Dプリント出力サービスもあるので、挑戦するハードルはどんどん低くなってきています。

3Dプリンターの用途は家庭用の小物を作る、あるいは工業用に部品を作るというものだけではありません。今や人間が住む家を作るという試みが世界的に広まりつつあるのです。

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研究所で培養された人工肉が、もうすぐ食卓にやってくる

2018年3月、アメリカに本拠を置く食品製造企業JUSTのCEOが驚くべき発表を行いました。同社は2018年内をめどに、レストラン向けに培養肉の製品販売に乗り出すと語ったのです。

培養肉とは、生きた動物から採取するのではなく、人工的な環境下で細胞を培養することで生産される食肉。現在の畜産でも食肉は採れるのに、どうして研究所で培養肉を作る必要があるのでしょう? 培養肉は普通の肉と何が違うのか、そしてどのように作られるのでしょうか?

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合成ダイヤは何に使う? 2つの製造法とその用途

装飾品として人気の高いダイヤモンド。しかし実は、工業用にも広く使われるものなのです。摩耗に強い、熱伝導率が高い、透明度が高いなどの性質から様々な用途があります。

しかし天然ダイヤを使うだけでは工業用途の需要を満たすことができません。そこで現在では、ダイヤモンドを人工的に作る技術が確立され、天然ダイヤを採掘するよりもはるかに低コストで工業用ダイヤを製造できるようになっています。

そうした合成ダイヤはどのように作られるのか、そうして作られたダイヤはどんな用途に使われるのか、本記事ではそれを見ていきましょう。

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油に強い耐油紙のしくみ、繊維の中に液体が入り込まない様々な工夫

ハンバーガーの包み紙やポップコーンの紙カップなど、身近な食品の包装には紙がよく使われます。こうした包装用の紙は、食品の油がしみるのを防ぐための加工が施されているものです。油をはじく処理がなされた紙は「耐油紙」と呼ばれますが、そのままだと油や水がしみてしまう紙をどうすれば耐油紙にできるのでしょうか? 

本記事では、油で濡れることの物理学的な解説を交えつつ、さまざまな種類の耐油紙加工を紹介していきます。

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偽サイトや偽ウォレットに注意!仮想通貨盗難の手口とは?

ビットコインをはじめとする仮想通貨は、近年の高騰・暴落によって多くの注目を集めています。しかし注目を集めるものは、悪人からも注目されるもの。ビットコインの盗難事件が度々起きては、けっこうな被害を出しています。

匿名性の高さが謳われ、データ上にしか存在しないビットコインを盗み出すというのはどういうことなのでしょうか。本記事ではその手口について解説していきます。

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スペースデブリはどうすれば良い?宇宙時代のゴミ問題、デブリの発生原因とその対策

民間宇宙開発が近年になって存在感を増しています。イーロン・マスクのスペースXはインタープラネタリー・トランスポート・システムという宇宙飛行システム構想を発表し、ゆくゆくは有人火星飛行へと着手する計画です。これ以外にも小型人工衛星の打ち上げプロジェクトが世界的に拡大するなど、宇宙空間の活用はどんどん活発になっていくでしょう。しかしその前に、考えるべき大問題があります。

それは宇宙の「ゴミ問題」。スペースデブリと呼ばれる宇宙ゴミは、地球上のゴミ問題に負けず劣らず看過できない重大事なのです。

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モノのボットネット、自分がサイバー犯罪の「加害者」になる? IoTセキュリティーを考えるべき理由

ワイヤレスWebカメラやスマホで開閉できるスマートロック、そしてAmazon Echoに代表されるスマートスピーカーなど、インターネットにつないで使えるIoTデバイスは確実に普及してきています。

とはいえ、暮らしが便利になると楽観ばかりもしていられません。セキュリティー会社はこぞってIoTデバイスのセキュリティーについて警告を発しています。IoTデバイスへのハッキングは、自分が使っているデバイスのデータを抜き取られるだけでなく、大規模なサイバー攻撃へ知らず知らず加担するという結果にもつながりうるのです。

本記事では、IoTデバイスを脅かす「モノのボットネット」について、それがどういうものなのか、そしてどのような対策ができるのかを解説していきます。

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海洋温度差発電で電気とレアメタルをまとめて収集!これがホントの再生可能エネルギー!

クリーンエネルギーが都市の電力需要にどれだけ答えられるかという課題は、再生可能エネルギー普及に関して重要なポイントです。風力や太陽光発電は風や日照の有無で発電量が変動する不安定さがあり、導入のためにはさまざまな工夫が必要となるでしょう。

そうした不安定さを解消した再生可能エネルギーの研究が沖縄県で進められています。海洋温度差発電と呼ばれるその技術は、フルに活用すれば日本全体の電力需要に答えられるポテンシャルを秘めているものです。

本記事では、海洋温度差発電の仕組みについて、また発電だけにとどまらない様々な活用法について解説していきます。

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