フェイズドアレイアンテナと未来の通信技術、電波を重ねる強力なビームフォーミング

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軍事技術のレーダーに関する記事で、フェイズドアレイアンテナについてご説明させていただきました。この記事ではあくまでレーダーの技術として扱っていますが、フェイズドアレイアンテナは通信技術にも使える高度なアンテナです。2016年1月には三菱電機が次世代通信技術としてフェイズドアレイアンテナを使った通信技術を発表しましたが、スマホの発達とデータの高密度化に伴って無線通信技術にもフェイズドアレイアンテナのようなアンテナが使われる時代が近づいています。

フェイズドアレイアンテナを使った通信技術と聞くと仰々しいですが、フェイズドアレイアンテナのように「電波を重ねる」事で電波を遠くに飛ばす技術は既に身近で使われています。皆さんが普段使っているLTE通信や新しいWi-Fiルーターに搭載されている11ac規格も、ビームフォーミングと呼ばれる「電波を重ねる」通信技術に対応しているのです。今までにはなかったこの新しい通信技術について、簡単にご説明していきましょう。

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レーダーに使われるフェイズドアレイアンテナとパラボラアンテナは何がどう違うのか? – ステルス(6)

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SOUDA BAY, Greece (Oct. 13, 2010) The guided-missile cruiser USS Vella Gulf (CG 72) arrives for a routine port visit. The Norfolk-based Ticonderoga-class Aegis cruiser is on a scheduled six-month deployment and operating in the U.S. 6th Fleet area of responsibility. (U.S. Navy photo by Paul Farley/Released)

前回、レーダーの仕組みについて簡単に解説しました。概要だけではありますが、レーダーがどういう原理で動いているのか分かったはずです。ですが、実はレーダー波を目標に向かって飛ばすというのはなかなか難しい話で、一つのレーダーで距離・方位・角度(高度)の3次元情報がはっきりと分かるようになったのはつい最近のことです。

電波を飛ばす機械と言うとアンテナを連想することでしょう。レーダー波を飛ばすにも当然アンテナが使われていますが、このアンテナの進歩がレーダーの進歩に繋がります。イージス艦などに搭載されるようになって注目されたのが「フェイズドアレイアンテナ」で、それまでは「パラボラアンテナ」が使われていました。パラボラアンテナは今でもよく使われているアンテナですが、この「パラボラアンテナ」と新しい「フェイズドアレイアンテナ」は何が違うのでしょう?

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