様々な掃海・掃討の手法と掃海艇が触雷しない理由-自衛隊の機雷掃海(後編)

機雷の恐ろしさについては前編で取り扱いました。では、次はその機雷をどうやって無力化するのかというお話です。

潜水艦も機雷も、海の中にあり海上や空からは見えません。海中の物体を探すには音(ソナー)を使うのが一番だという話は、別の記事にてご説明した通りですが、機雷は音を出しません。それでもアクティブソナーなどで見つけることは出来ますが、ただでさえ見つけにくい潜水艦よりさらに小さくて見つけにくいのが機雷です。

そのため、機雷を除去するための手法としては、主に「機雷を見つける」方法と「機雷に見つかる」方法があります。それらは一体、どんな手法なんでしょうか?

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どんな船舶も見逃さない、恐るべき機雷の探知技術-自衛隊の機雷掃海(前編)

自衛隊の機雷掃海部隊を海外へ送るべきかどうか、近年激しい議論が繰り広げられています。しかし、機雷掃海がどんなものかという事についてはあまり触れられていません。

一般的な認識で言えば、機雷掃海というと海に隠されている機雷を除去する作業、程度の認識でしょう。では、それは一体どんな任務で、どれほどの危険が伴う作業なのでしょうか?さらに、機雷掃海には専用の艦艇が必要ですが、何故専用でなければならないのでしょう?

そんな疑問について答えていきたいと思います。

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海上自衛隊(1):海上艦艇の艦種とその任務、護衛艦隊の存在意義とは?

そうりゅう型の特集で日本の誇る最新鋭潜水艦について触れ、潜水艦乗りの特集では潜水艦の戦い方についてご説明しました。

しかし、潜水艦と言うのはあくまで海上戦力の一つに過ぎません。自衛艦の艦種でみても水上艦の方が圧倒的に多く、公開演習や日米合同演習などの映像を見ても、(潜っているので)その姿はどこにもありません。

そもそも日本は四方を海に囲まれていますが、広大な海の平和を守るには潜水艦だけでは全く足りないのです。そこで、自衛隊がどのようにして日本の海の平和を守っているのかについて、初心者にも分かるように簡単にご説明していきたいと思います。

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耳を澄まして敵を探す潜水艦の戦い、誕生当初より現代まで恐れられる究極のステルス兵器!

自分と同じ部屋の中に透明人間がいる。

そいつは刃物を持って息を潜め、自分を刺そうと狙っている。部屋のどこにいるか、もしかしたら部屋にいないのかもしれないが、目に見えないのでそれさえわからない。

目はあてにならず、こっそり動くそいつの位置を探るのは、物音に頼るしかない――。

想像すると気味の悪い話だが、こんなことはフィクションでしかありえない。普通ならば空想するのもばからしい、古くさいSF話といえる。

しかし海の戦場にはまさにこの透明人間が存在する。潜水艦だ。

海に潜って目に見えない潜水艦はステルス性を第一に行動し、そのステルス性はさまざまなアドバンテージを潜水艦にもたらす。

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そうりゅう型潜水艦の性能と任務、日本の四海に潜み外敵を撃つ海自の切り札

そうりゅう型潜水艦が世界最高峰の通常動力型(原子力ではない)潜水艦として話題になっているが、その性能というのはどれほどのものなのだろう?

海自の潜水艦はその存在の重要性の割には、イージス艦や空母などの影に隠れイマイチ存在感がない。潜水艦なので海で存在感が全くないのは構わないのだが、陸の上・・・ひいては国民の心の中にも存在感が無いのは残念なことだったりする。

海自と言えば「イージス艦」ですが、そもそもイージス艦と言うのは米国が開発したシステムを使わせてもらっているだけで日本独自の兵器ではありません。しかし、海自のそうりゅう型は日本の技術を結集させた紛れも無く日本独自の最新兵器です。

本記事では、海上では最強のイージス艦ですら恐れる海自の最新型潜水艦について説明していきます。

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そうりゅう型潜水艦の何がそんなに凄いのか?豪州が日本製に拘る理由とは?

オーストラリアが日本の潜水艦を買うかもしれないとにわかに話題になっている。実現すれば、戦後初の本格的な完成品の兵器輸出となる。今まで部品や技術の提供はあっても、こう言った完成品の輸出契約は結ばれてこなかったからだ。

しかし、日本国内からは独自技術の機密が外部に漏れる可能性を考えて懸念の声が上がり、豪州国内では国内の防衛産業の雇用が失われると強い批判が上がっている。代替案として考えられているのは、欧州の潜水艦を自国でライセンス生産すると言うもので、自国生産であれば国内の雇用が保たれる。

それでも豪州政府は日本のそうりゅう型潜水艦を輸入するのが最善だと考えているようだ。何故、オーストラリアは自国の産業を犠牲にしてまで日本のそうりゅうに拘るのだろうか?

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