消毒がダメな理由。細菌の働きと消毒液の正しい使い方-傷の治療(後編)

前編では傷の治り方についての説明と、乾燥療法や湿潤療法についてご説明しました。

乾燥療法と湿潤療法の間には基本的に乾燥させるか湿らせるかの違いしかありません。しかし、湿潤療法が注目されると同時に、傷の治療に関して、消毒の是非についても議論されるようになりました。

湿潤療法が体内の細胞の修復能力を最大限活かすためのものであるならば、消毒はそれを阻害するのではないか。そうであるなら消毒しないほうが傷の治療には効果的ではないのだろうか?

と言う観点からです。実際、最近では傷口に消毒液や軟膏を塗りつけるような治療は減っています。結局のところ、消毒の影響とはいったいなんなのでしょうか?

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