「大腸と腸内細菌」:意外な便の内容物と細菌の繁殖場-消化器官のしくみ(7)

小腸での消化吸収が終われば、次に食物は大腸へと送り届けられます。

この段階で食物の消化吸収の大半が終わっていて、消化酵素を使った消化は殆ど行われません。大腸に入ってきた食物の残骸はこの段階で既に「便」と呼んでも差し支えないものです。ただ、まだまだ水っぽい状態で色も茶色ではなく黄色い上、使える素材も残っています。

さらに、消化酵素による消化は行われないものの、腸内細菌による発酵が行われるのがこの大腸。この腸内細菌よる発酵で、食物繊維が分解されて人が吸収できる形に変換されています。つまり、大腸と腸内細菌は切っても切れない関係にあるのです。

本記事では大腸の働き以外にも、腸内細菌の働きについても簡単に扱っていきたいと思います。

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盲腸は切っちゃダメ?要らない子と呼ばれた虫垂の大切な役割

虫垂炎、通称盲腸として知られている病気だが、機能的に要らないとされていた虫垂の疾患であったため、今までは切り取ってしまうのが一般的であった。

それが、21世紀初頭の研究で、「もしかしたら必要かもしれない」と言う所までは分かっていたが、それがどのくらい重要なのかが分かっておらず、健康な虫垂を他の手術のついでに切り取る様な事は減ったものの、「無いよりはマシ程度なら、邪魔になったら取れば良い」と言う全体の風潮は変わらなかった。

しかし、今年4月の大阪大学の研究で、虫垂が人体にとって確実に必要な組織であり、さらに切り取ることで別の疾患を引き起こしやすくなることが明らかになった。

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