死に方を選ぶ、尊厳死が合法な国と日本の状況。治療中止とリビングウィル

安楽死が合法の国について、以前取り上げさせていただきました。「積極的安楽死」を含めた安楽死全般が合法になっている国というのはまだまだ少ないですが、その一方で「尊厳死」が認められている国は意外と多いです。

尊厳死は時に「消極的安楽死」と解釈されることもありますが、基本的には治療を行わない事で死を選ぶということ意味しています。日本でも議論が始まっており、法的な要件をはっきりさせるために法制化も検討されてるほどです。本記事では、そんな尊厳死における諸外国と日本の状況について扱っていきたいと思います。

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死ぬための旅行、安楽死が合法の国。その条件と尽きない議論。生きることが辛いと死ねるのか?

「死にたいですか? そうだ、スイスに行こう」
と言うのは冗談ですが、安楽死を希望し、スイスに訪れる旅行客が増えているらしいです。

これは、スイスでは安楽死が合法であり、ディグニタス(Dignitas)やイグジット(Exit)と言う安楽死をサポートする組織が存在し、海外国籍の方でも安楽死が出来るようにサポートしているというのが大きいです。安楽死が合法である国はスイスだけではなく、オランダやベルギー、ルクセンブルク、アメリカの一部の州で合法となっていますが、認められる要件や年齢などは異なります。

日本では、安楽死は法律で許可されておらず、行った医師には殺人罪や自殺幇助が適用されます。ですが、私達は末期がんで死ぬことが分かっている患者や治る見込みもなく苦しみ続ける患者達に、「苦しみながら死んでくれ」と言わなければいけないのでしょうか?

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