奥深いロウソクの世界、宇宙で丸い炎やケーキキャンドルが細い理由 -火のしくみ(4)

ロウソクの働きを不思議に思ったことはありませんか?

例えば、固体の蝋に火を付けようとしても木や紙のように全体が燃え上がる事はありません。さらに、融けだして液体になった蝋に火をつけても液体の蝋が油のように燃え上がる事はないのです。しかし、芯の部分に火を付けると、驚くほど綺麗に安定した炎を作りますよね?

ロウソクは燃えるはずなのに、どうして油や木材のように一気に燃えないのでしょうか?

そこには、炎のしくみを体現したろうそくならでは独特の機能がありました。

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金属の炎の成分:多彩な光を発して燃える金属と炎色反応 -火のしくみ(3)

前回の記事で、有機物の炎は主に炭素と水素、またはその化合物の燃焼によって生まれている事が分かりました。では、無機物はどうでしょう?

金属は酸化して錆びる事が知られていますが、条件さえ整えばその酸化反応は急激になり、燃焼と呼んでも差し支えないレベルで炎を作って燃え上がります。

ところが、金属は炭素を含まず、有機物とは違って炭素や水素(一部の金属化合物は含む)が燃える要素がありません。また、その炎の色が金属によって違うため、金属の炎色反応としても知られていますが、金属の炎と言うのはどのように生まれているのでしょうか?

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有機物の炎の成分:炭素と水素が生み出す強い熱と鮮やかな光 -火のしくみ(2)

炎と言うのは光と熱が見せる現象と言うだけではなく、その光と熱を生み出す微粒子によって生まれているということは前回の記事でご説明しました。

しかし、その微粒子とは具体的に何を示しているのでしょうか? 
また、光と熱と言うのは一体何を意味しているのでしょう?

私達が普段目にしている炎を、「微粒子」「熱」「光」「生成物」の観点から細かく考えてみます。

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炎は何で出来ている? 現象と物質の狭間にある炎の正体 -火のしくみ(1)

人は火の性質を理解し、使いこなすことで文明を進化させてきました。しかし、人が火の正体を真に理解するのは19世紀になってからです。つまり、最近まで人は火についてよく理解しないまま使ってきたということになります。

では、今日の人々が火の性質についてよく理解できているのかというと、実際にはそうでもないのではないでしょうか?

特にメラメラと赤く燃える炎が何で出来ているのかなんて考えた事も無かった人もいるでしょう。本記事では、そんな炎の正体について迫っていきたいと思います。

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