バードストライク対策:たかが鳥と侮るなかれ、鷹に犬に芝刈りに

飛行機と鳥が衝突する事故は「バードストライク」と呼ばれ、日本だけでも2018年に1400件ほど起きています。

世界的に見れば、2008年から2015年の間に10万件近い事例が報告されており、2011年から2016年までの6年間でバードストライクが引き金となった事故が17件起きています。映画『ハドソン川の奇跡』の題材になったUSエアウェイズ1549便の事故もそのひとつ。

一歩間違えれば重大事故につながるバードストライクへの対策はあるのでしょうか?この記事では、アメリカ海軍で実際に使われているマニュアルを参考に、具体的な対策について紹介していきます。

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飛べなくなった鳥達(3):水と共に生きる鳥(ペンギン、ガチョウ、フナガモ、など)

 「飛べなくなった鳥達」では、第一回で多くの飛べない鳥に共通する特徴を、第二回で地上の鳥を説明してきました。今回は、泳力を手に入れた鳥達である、フナガモ、ペンギン、ガチョウをピックアップしてみて行きたいと思います。

水上を走る様に泳ぐ能力を手に入れたフナガモ。
潜水能力を手に入れたペンギン。
本来は飛べる種だった雁を家禽化したガチョウ。

彼らは何故、、空を飛ぶことを捨てたのでしょう?そして、失った翼はどうなってしまったのでしょうか?

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飛べなくなった鳥達(2):地上で生きる術を見つけた鳥(ダチョウ、キーウィ、ニワトリなど)

前回、飛べなくなった鳥達に共通する特徴についてご説明しましたが、今回はその中でも地上で生きることを決めた鳥達についてご説明します。

世界一走るのが早い鳥、ダチョウ。
小型で素早く、ニュージーランドの国鳥とされるキーウィ。
家畜化され、世界で最も人に飼育されているニワトリ。

彼らはどのようにして飛ばなくなり、地上で生きるようになったのでしょうか?

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飛べなくなった鳥達(1):大地や水と共に生きる選択、得たものと失ったもの

別の記事で飛ぶ鳥達の特徴について調べてみましたが、実は鳥には飛べない鳥達も数多く存在しています。彼らは鳥としての特徴である翼や嘴などを持ち、確かに鳥としての外見を保っているものの、何故か飛べません。

地球上で空を飛ぶことが出来る動物は鳥達だけであり、空を飛べるというだけで多くの天敵に対して強いアドバンテージを持つことが出来ます。しかし、その空を飛べると言うメリットを捨ててまで、地上で生きる選択をした鳥がいます。

本記事では、そんな飛べなくなった鳥達について、迫っていきたいと思います。

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飛ぶために進化した鳥達(後編):オオワシ、アホウドリ、ハチドリ・・・環境に応じて進化した鳥

前編では、鳥全般に言える翼の扱い方や羽ばたきの意味、羽根や身体の構造について触れましたが、ここでは特定の鳥の特徴に焦点を当てていきたいと思います。その中でも、翼の大きな大型種「オオワシ・アホウドリ」や、重さが数グラムしかない超小型種「ハチドリ」の普通の鳥との違いについて簡単に見て行きます。

大型種はその重量のせいで羽ばたきに必要なエネルギーが大きく、羽ばたける回数に大きな制限があります。一方、小型種の中にはその体の小ささを活かしてホバリング飛行を可能した種もいます。彼らはどのようにして、空を飛んでいるのでしょう?

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飛ぶために進化した鳥達(前編):飛び方・体・翼に至るまで、飛行を追い続けた生物

鳥が空を飛ぶ原理を応用して飛行機の翼が作られたのは有名な話です。しかし、この記事では航空力学で扱うような揚力の原理やベルヌーイの定理などには触れず、空を飛ぶ鳥達の様々な工夫について取り上げてみたいと思います。

鳥は空を飛ぶことで外敵に対して圧倒的な優位に立ち、古くからの生存競争に勝ち残ってきた優秀な種族です。地球上で最も繁栄している人類ですら、空を飛ぶことに憧れ、制限はあるものの比較的自由に飛べるようになったのはここ百年の話。

彼ら鳥に比べれば、人類の空を飛ぶ技術と言うのはまだまだ及びのつかない世界といえます。何万年と空を飛び続けた鳥達の飛ぶ目的や飛ぶ環境に合わせた飛行における工夫とは、一体どのようなものがあるのでしょうか?

前編では、羽ばたきの理由や飛行に特化した体や羽根の特徴について触れていきます。

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