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最新テクノロジーで変わる歯磨き 歯周病を予防するために

「歯は大切なもの」そんな当たり前の感覚を私たちは知っていますが、具体的にその重要性を想像する機会は非常に稀です。

そのため歯を守るための行為である歯磨きが形骸化してしまい、「歯を守る」という目的を忘れてただの習慣になってしまっている人も多いのではないでしょうか。

目的を忘れた歯磨きの習慣はいい加減なものになりやすく、ときには「歯周病」の原因を見逃すことにもなりかねません。

歯周病は将来的に大きなトラブルの元になるため、今の歯磨きを続けることがマイナスの結果になることもあり得るのです。

そこでこちらでは、歯周病が持つリスクと、今注目されている最新テクノロジーを活用した歯磨きの方法を紹介します。

当たり前になっている歯の大切さと改めて向き合うためにも、この機会に歯磨きに関する最新の情報を確認してみてください。

歯周病が認知症の原因になる?

近年の研究によって、歯周病は認知症が進行する原因になることがわかっています。

歯周病によって歯茎から菌が血管に入り込むと、いずれ脳に到達して内部に「アミロイドβたんぱく質」を増やしていきます

それが脳の神経細胞に傷をつけ、最終的にアルツハイマー型の認知症の発症原因になってしまうのです。

もともと脳は菌の侵入を防ぐ能力を持ちますが、歯周病菌によって炎症物質が脳の周囲に溜まると、その侵入防止機能が低下してしまいます。

そういった関係性が判明したことからも、現在は歯周病が認知症の原因のひとつとして捉えられているのです。

厚生労働省が行った「平成29年(2017)の患者調査」によると、「歯肉炎及び歯周疾患」として継続的に治療を受けていると推測される患者の数は、398万3,000人とされています。

実に400万人近い人たちが歯周病患者に該当すると考えられていて、これは同調査における「高血圧性疾患」に次ぐ2番目に多い数字です。

患者数は前回よりも66万人ほど増加していて、男性で162万人女性で236万人となっています。

増加傾向にある点も問題で、次回行われる令和2年の調査では、さらに患者数が増えている可能性もあるでしょう。

極端な考え方をするのなら、実に400万人近い人たちが、認知症につながる原因を抱えていると言えるかもしれません。

歯周病は60歳代の人の約75%がかかると言われていることから、多くの人に関係する病気になっています。

一部の人の問題ではないことは、改めて認知すべきだと言えるでしょう。

歯周病予防が認知症予防につながる

歯周病が認知症の原因になるということは、逆に言えば「歯周病の予防が認知症の予防になる」という前向きな考え方もできるということになります。

歯周病になってしまうと専門家に見てもらうことでしか解決できませんが、その前の予防段階であれば、私たち個人でもできることがたくさんあるのです。

早めに歯周病の危険性を理解し、予防策を講じることが、結果的に将来の自分の歯と脳を守ることになるでしょう。

しかし、一般的に販売されている歯ブラシだけで歯周病を完全に防ぐことは難しいケースもあります。

忙しい日々によって歯磨きが疎かになったり、磨ききれない部分が増えてしまったりすれば、毎日しっかりと歯磨きを続けても歯周病の原因が口内に残ってしまうことがあるのです。

そのためただ歯周病のリスクを意識するだけでは、対策にならない可能性もあります。

最新テクノロジーを用いた歯磨きの習慣の勧め

そこで歯周病予防としておすすめされるのが、最新テクノロジーを用いた新しい歯磨きの習慣化です。

近年は電動歯ブラシの進化や歯磨きをサポートするアプリなどによって、個人の歯をより適切な形で守りやすくなっています。

たとえば以下のようなテクノロジー及びデバイスは、日々の歯磨きから歯周病予防をサポートしてくれるでしょう、

Philips Sonicare DiamondClean Smart


(画像出典:Philips) 
販売:Amazon.com

Philips Sonicare DiamondClean Smart」は、専用のブラシヘッドやアプリを導入した電動歯ブラシとして注目を集めています。

自由に選択して付け替えられる4つのブラシヘッドがバンドルと連動し、自動で最適なモードと強さに設定を変更してくれるのが特徴です。

手で磨いたときの10倍の歯垢除去力で歯茎の健康を促進し、ステインを除去して自然な白い歯を作ります。

その他、200個以上のミクロの凸凹が舌の汚れも落とすので、口内を清潔にキープしやすくなるでしょう。

ブラシヘッドの交換時期もバンドルのランプが知らせてくれるので、機能が劣化した状態で歯磨きを続けてしまう危険も避けられます。

置くだけで簡単に充電可能なグラス型の充電器も付いているので、毎日の使用が面倒になるようなことも少ないでしょう。

専用アプリの「Philips Sonicare」をスマホにインストールすることで、さらに歯周病を意識した適切な歯磨きが実行しやすくなります。

ブラッシングが強すぎたり動かしすぎたりすると、アプリが自動でお知らせしてくれるので自主的に動きを抑制可能です。

さらにブラッシングが足りていない部分をリアルタイムで表示してくれるため、アプリをチェックすればその場で磨き残しを除去することもできます。

他にも位置センサーを使うことで、磨いた部分と磨いていない部分をアプリから好きなタイミングで確認可能です。

感覚だけではカバーしきれない磨きのこしなども、Philips Sonicare DiamondClean Smartのテクノロジーを使うことで適切に対処することができます。

ジェットウォッシャー ドルツ


販売:Amazon.com

ジェットウォッシャー ドルツ」は、強い水流を放出して歯間・歯周ポケットに隠れている汚れを弾き飛ばす最新の歯ブラシです。

ブラシで擦るのではなく、パナソニック独自の技術である超音波水流で小さな気泡を作り、それが崩壊する際に発生する衝撃波で歯についた汚れを剥がします。

毛先が円錐になったブラシと水流を組み合わせることで、細かな部分にも水流が届き、汚れをしっかりと除去してくれるのが特徴です。

ジェットウォッシャーのような水流ケアを活用することで、歯磨き後の磨き残しも毎日きちんと除去し切ることができます。

ブラシでの歯磨き+ジェットウォッシャーによる水流という習慣が、歯周病の問題を遠ざけることにつながるかもしれません。

関連技術は現在も開発途中

歯磨きに関するテクノロジーは現在進行形で進歩していて、新しい技術の普及にも期待ができます。

たとえば東北大学とドコモは、2019年に歯周病を発見するAI技術の共同研究を開始すると発表しました。

スマホで口内を撮影するだけで、AIが歯茎の色や歯周病独特の形状をチェックして、歯周病の可能性を計算するとのこと。

このテクノロジーが完成すれば、自宅にいながら自分で歯周病に気付ける環境ができ、早期発見と予防を行うことができます。

認知症につながるようなリスクを低減できると予想されるので、今後は歯磨き×AIという組み合わせにも注目が集まるでしょう。

こちらの歯周病発見AIは2022年度を目処に、実用化が目指されています。

歯周病だけでなく、顎関節症や口腔癌などの疾患も発見できるようにするとされているので、今後の続報に期待したいです。

歯周病の予防は健康で明るい未来につながる

歯周病を予防して歯を大切にすることには、認知症予防という点以外にも、以下のようなたくさんのメリットがあります。

・食べ物を咀嚼して栄養のスムーズな吸収と胃腸への負担を軽減する

・唇や舌を動かして正しい発音を行えるようにする

歯並びやかみ合わせを維持して表情を豊かにする

・奥歯を噛む力を使えるようにして筋肉の瞬発力を維持する

・口の中に入った異物を発見して誤飲を防ぐ

こういったメリットは、健康に生活をするきっかけとして機能します。

この機会に最新テクノロジーを用いて歯周病予防を行い、認知症及びあらゆるリスクへの対策をとって、健康で明るい未来を目指してみてはいかがでしょうか。

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