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人工知能と差別化できる5種の仕事!機械との競争に生き残れる職業とは?(前編)

将来、人工知能やロボットの技術が進歩してきた時、人工知能に人の仕事が奪われてしまう一方で、人工知能に奪われにくい仕事というのも多々あります。その中には、人間にしかできない仕事もあれば人間にやってほしい仕事もあるでしょう。人間の仕事が全く無くなってしまうわけではなさそうです。

それでも、人工知能が全く進出してこない仕事はありません。創造的な仕事は人間の領域だと言われていますが、小説を書く人工知能や絵を書く人工知能は既に作られています。人工知能にも得手不得手はありますが、どんな分野においても人工知能は人のライバルになるでしょう。その中で、人が有利に戦える仕事にはどんなものがあるのでしょうか?

大きく分けると5種の仕事が生き残る

人工知能に奪われやすい仕事は「マニュアル化しやすい仕事」や「ルーティン化しやすい仕事」でした。

ということは、その逆に「マニュアル化が難しい仕事」や「ルーティン化しにくい仕事」は人工知能に奪われにくいことになります。また、その他にも「一定のコミュニケーション能力が必要な仕事」や「責任を取る必要がある仕事」についても人間がやらなければなりません。

それらを含む仕事を大きく分けると、以下の5つの分野が挙げられます。

分野的に被ってしまうものも多いですが、要するに「新しいものが必要とされる分野」や「人間に深く関わる分野」は人工知能や機械に置き換えていく事が出来ないのです。

しかし、この分野に働いていれば安泰ということでは決して無く、この分野にもグイグイ人工知能やロボット達は入ってきます。この分野に含まれる仕事でも雑用に近い簡単なものや重要度の低いものはどんどん人工知能や機械に置き換わっていくことでしょう。

人間に有利な分野というだけで、今後は機械や人工知能と戦っていかなければなりません。今後は与えられた仕事をただこなすだけでは不十分になるはずで、新しいものを生み出せる仕事をするか、人間らしい温かみのある仕事が出来なければ仕事を失うことになります。

※ただ、悲観することばかりではなく、人工知能が社会に出てくることによって増える仕事も沢山あるはずです。今後はそういった増える仕事に対する需要に応えていくようなアプローチも出来るかもしれません。

創造的な仕事は生き残る

創造的な仕事とは、ここでは「人々が今までに経験したものの無い何かを提供する」と考えても良いでしょう。

ただ、創造的な仕事と一言に言っても非常に範囲が広く、後述する「芸術系」や「発展系」と重なってしまう部分もあるため、ここではそれらに含まれない創造的な仕事を具体例として挙げて行きます。

執筆業はいわゆる「ライター系」の仕事で、「記者」「編集者」「作家」「脚本家」「漫画家」などが含まれます。漫画家は芸術家やデザイナーとしての側面もありますが、極論すると絵が下手な漫画家もいますのでこちらに入れておきましょう。

執筆関係の仕事では企画やデザインの部分が含まれることもあり、創造的な仕事の代表格と言えるかも知れません。ただし、文章のミスをチェックしたり、出来事をただ文章に起こすだけなら人工知能やロボットにも出来るでしょう。編集者なら記事の構成や表現のアドバイスを行えるレベルでなければなりませんし、記者は高い取材力が必要になるでしょう。

作家や漫画家も既存の物語を焼き直すだけであれば、人工知能にも出来ると言われています。常に新しいモノを作るという意識を持って仕事に望む必要があります。

デザイン業では、「◯◯デザイナー」と呼ばれる業種は殆ど含まれると見て良いでしょう。絵を書くのもそうですし、ゲームのCGグラフィックを作ったりその内容を考えたり、インテリアやファッションなど幅広いデザイン業がこれに含まれます。

しかし、独自のアイデアで全く新しいデザインを作るのではなく、顧客の要望に合わせてデザインするという形だと危ういです。既存のアイデアを組み合わせたり修正を加えて瞬間的に多数のデザインを提案したりすることは人工知能にも出来ます。

顧客の言うとおりのデザインを作り、その場で瞬間的に修正しながら顧客のイメージに近づけていく作業に関しては人間のデザイナーは敵わないでしょう。顧客の考えや要望を理解した上で、それを超えるモノを提案できなければデザイナーとして生き残っていくのは難しいかもしれません。

企画業は、「マーケター」「プロデューサー」「ディレクター」などと呼ばれる職種がそれに当たります。分野は非常に幅広く、イベント・商品・宣伝・販売・番組・作品など企画が絡む仕事は数知れません。

これは人間独自の領域だと言えそうですが、「良い企画を真似る」系の企画は人工知能の仕事です。人気のある企画やクライアントの製品に親和性の高い企画は人工知能によってすぐに模倣され、修正を加えて提案されてしまいます。企画の模倣はよくあることですが、常に独自のアレンジを加えることを忘れないようにすると良いですね。

(次ページ: 芸術系と発展系の仕事は生き残る)

芸術や芸能関係の仕事は生き残る

芸術や芸能関係というのは、言わば「文化的側面が極めて強い仕事」と言えます。

人間の感性や感覚に訴えるものが多く、人間の特性や文化を正しく理解していなければこの仕事は出来ません。また、映画・ドラマ・スポーツといったタレント業は「それが人だから」楽しめるものでもあるため、人工知能やロボットには入りにくい世界です。

芸能系は、主に「スポーツマン」「格闘家」「役者」「お笑い芸人」などのいわゆるタレント達で一部の著名人達もこれに含まれるでしょう。基本的にはロボットや人工知能が立ち入れない領域ではありますが、「人の代わりに」ではなく、「機械ならでは」の立ち位置で芸能の世界に介入してくる可能性はあります。

ロボット芸人やロボット役者などが出てこないとは限りませんし、ロボットの格闘に関しては映画にもなっています。さらに、Pepperのように人とのコミュニケーションを売りにした機械も現れているため、テレビに出るのは人間の仕事だとはいえなくなるかもしれません。

映像系は、「カメラマン」「写真家」「演出家」「映画監督」を含めた撮影スタッフです。芸能に含めた役者や企画に含めたプロデューサーなどもこちらに入ってくる事があるでしょう。視聴者の視点をもっていなければいけないため主要なメンバーは人間のままとなるでしょうが、アシスタント系の仕事は尽くロボットに変わるでしょう。

もちろん、アシスタントを通じて学び成長するという要素もあるので一概には言えませんが、少なくとも将来性のないただの雑用係はいらなくなります。

音楽系は、「作曲家」「作詞家」「歌手」「楽器奏者」「ダンサー」などが含まれます。音楽もまた感性の領域で、聞き手の心を理解していなければなりません。また、人が踊り、演奏している姿を楽しむものでもあり、ロボットには入りにくい世界です。

しかし、ボーカロイドもそうですし、機械音源などを使えば作曲家と作詞家以外はいらない音楽も作れてしまいます。ロボット的な声も人間的な声も自在に使いこなし、アンドロイドが演奏とダンスすらこなせるようになったら音楽系における人の需要も減ってしまうでしょう。さらに、作曲や作詞も人工知能によって行えることも分かっています。

美術系は、「画家」「彫刻家」「版画家」「陶芸家」などがそれにあたります。また、デザイナーに含まれる人もこちらに入ってくるでしょう。人の視覚に訴える芸術という点で人間独自のものですが、既存の要素の合成であれば人工知能にも出来る分野です。

デザイン系と同じく、芸術家として本当に独自のものを作っていかなければ生き残れません。

美容系は、「美容師」「スタイリスト」「メイクアップアーティスト」「ファッションコーディネーター」などが含まれます。ファッションデザイナーもこちらに近いです。人間を美しく見せるという感性は人ならではで、時代と共に感覚も移り変わります。

しかし、美しさは主観的なものであり、顧客側に何か望む美しさの形がある場合には、人工知能がCGなどを使って本人の姿に仕上がりの映像を合成し、予め提案してからヘアカットやメイクを行うことで顧客のニーズにマッチした業務を行う事ができます。これもまた、顧客の感性を超えた仕上がりを提供できなければ、人工知能とロボットに負けてしまうこともあるかもしれません。

 

(後編へ続く) 

 

 

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