モノをただ作るだけの仕事は奪われる
- 建設系 -「土木作業」などの建設業務
- 生産系 -「農林漁業」「調理業」「製造業」などの生産業務
- 作業系 -「組立作業」「加工作業」「倉庫作業」などの各種業務
モノ作りの全てが人工知能に奪われるということではありませんが、「マニュアル通りにモノを作る仕事」は真っ先に人工知能とロボットに代替されます。
建設系の業務は、家やビルを作る作業も含め、橋・道路・埋め立てなどの幅広い業務が人工知能とロボットによって代替されると考えられます。建設関係の仕事では環境によって様々な要因を考慮して作業を行わなければいけないため、決してマニュアル通りにやればよいというわけではありません。しかし、その状況に合わせた建設計画を人間が立ててしまえば、後は人工知能とロボットがプランどおりに完璧にこなしてくれるでしょう。
生産系及び作業系の業務は、農業・漁業・林業から電子機器や自動車の生産まで含めた幅広い製造業務を指します。農機具を使って行う農作業や漁業を行う作業員が人工知能と機械に置き換わるのはもちろんのこと、高い技術を必要とする金属・樹脂加工や繊細な組み立て作業なども人工知能とロボットで代替可能です。さらに、生産したものを倉庫で管理し、出荷する部分までを全て人工知能とロボットが行えるようになります。
また、給食や社食、ファーストフード店での調理などはロボットに代わるでしょう。一流の料理店のように味の良さを追求する調理はまだまだ人の世界ですが、味よりも素早く大量に作るという分野ではロボットが上です。
こうしてモノ作りの現場を考えてみると、恐ろしいほど人工知能とロボットが進出してくるのがわかります。
それでも、モノの設計や企画という部分はしばらく人間の仕事になるため、生き残るためにはマニュアル通りに作るだけという段階から一歩外に出ていく事が必要です。自分で何を作るべきかを考え、ロボットに作らせる側にまわりましょう。
マニュアルとルーティンに囚われない仕事をする
基本的に、マニュアル通りに作業するという分野では人はロボットには勝てません。また、ルーティンワーク化してしまった作業は人工知能が学習してマニュアルが無くても模倣すること出来るようになります。そのため、「いつも同じことをする仕事」はロボットのやることになるでしょう。
もちろん、本当に「毎回毎回完璧に同じことをする」というケースはどちらかというと稀です。トラブルが起きたり、マニュアルにない対応を求められたり、今までにはなかった出来事が起こることもあります。
しかし、進歩した人工知能は教えられなくても自ら学習し判断し成長する事ができるため、最初は出来なかったことでもすぐに出来るようになります。
さらに、別個体の情報を統合して短期間で膨大な経験を積む事もできますし、故障して個体が変わっても経験を引き継げます。つまり、人間と同じように時間をかければかけるほど洗練されていくということです。
最初は上手く処理できなかったイレギュラーな事態にも対応出来るようになりますし、人間以上に効率よく正確な作業を行ってくれるようになるでしょう。そのような世界で人が生き残っていくのは難しいかもしれません。
今回ご説明した4つの分野で進化した人工知能とロボットが組み合わさると、今までと変わらず働く人間は必要なくなります。今まではマニュアル通りに働く事を求められて来たかもしれません。しかし、その仕事は必ず機械に奪われます。
マニュアルやルーティンに拘り過ぎない働き方を模索していくことが必要です。
もちろん、完全にマニュアルやルーティンを外せということではなく、必要に応じて外せるようになる事が大切なのです。マニュアルは何か意図があって決められていますし、ルーティンというのはいつも同じことが起こる前提で習慣になります。
なぜマニュアルでこの作業が決められているのか、なぜルーティンワークとなってきたのか、その理由を追求し、マニュアルやルーティンそのものを進歩させる事ができれば人工知能を超える事ができるでしょう。
ただ、それすらもいつか人工知能が出来るようになると言われており、進化しすぎた人工知能が生まれた未来で人間が生き残る方法は誰にも予測できません。
それか、もしかしたら人間が働かなくて良い世界になっているかもしれませんね。