「はやぶさ2」の解説(後編):クレーター生成とサンプル採取のハイテク装備(自己鍛造弾とサンプリング装置)

※本記事は「はやぶさ2」の解説(前編):ミッション工程一覧と打ち上げから小惑星接近までのハイテク装備の後編にあたる記事です。

はやぶさ2が小惑星に接近するにあたり、圧倒的な燃費を誇るイオンエンジンとイージス艦にも使われるような最新のアレイアンテナを搭載している事は先の記事でご説明しました。

本記事では、小惑星にたどり着き、サンプル採取するまでのハイテク装備についてご紹介します。世界最先端の小惑星探査機であるはやぶさ2には、一体どのような装備が搭載されているのでしょうか?

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「はやぶさ2」の解説(前編):ミッション工程一覧と打ち上げから小惑星接近の装備(イオンエンジンとアレイアンテナ)

いよいよ、2014年11月30日12月1日以降の打ち上げに延期の「はやぶさ2」の打ち上げが近づいて来ました。

「はやぶさ2」は「はやぶさ」の基本機能を踏襲しながらも、様々な面でアップデートが施されています。世界初の新機能なども追加されており、最先端の高性能小惑星探査機といえます。

その基本ミッションは、小惑星を近距離で撮影しつつ小惑星に着陸、サンプルを回収した上で地球に持ち帰る事。前回のはやぶさのミッションでは、多数のトラブルに見まわれながらも、何とか世界初のサンプル採取に成功しました。

今回の「はやぶさ2」の目標は「1999JU3」と言う小惑星ですが、どのような過程でミッションに望み、さらに各ミッション毎にどのような機器を使っていくのかに吐いて解説を行っていきます。

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「H2A、H2B、イプシロン」:日本の打ち上げロケットには、どのような違いがあるのだろうか?

日本には打ち上げロケットが三種類あるのをご存知だろうか?
H-IIAロケット、H-IIBロケット、そしてイプシロンロケット。

最も頻繁に打ち上げられているロケットはH-IIAロケットだが、時折H-IIBロケットの発射も耳にする。去年の9月にはイプシロンロケットの発射が何度も延期された末に成功したというのも話題になった。そこで、少し疑問に思うかもしれない。
「あれ? こないだ最新のロケット打ち上げていたけど、まだ古いロケット使っているの?」

実を言うと、この三種類のロケットは全て性質・目的の異なる別々のロケットで、様々な目的に合わせて使い分けられている。

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はやぶさ2の進化!小惑星1999JU3へ向かうためのイオンエンジンとは?少ない推進剤で少しの加速を得る宇宙のエンジン

小惑星イトカワから世界で初めてサンプルリターン(サンプル採取後、地球に持ち帰る)ミッションに成功したはやぶさの後継機である「はやぶさ2」が2014年11月30日(12月1日以降の打ち上げに延期)にH2Aロケットによって打ち上げられる。小惑星の名前は1999JU3。到着は2018年を予定している。

ミッションそのものははやぶさとほぼ同じで、形状なども初代はやぶさに酷似しているが、様々な点に改良が加えられている。大きな変更点としては、アンテナ強化・エンジン強化・観測機器の増強・観測方法の追加などである。

初代はやぶさは数々のドラマを生みながら満身創痍の中で何とかイトカワのサンプルを持ち帰った。特に、メインエンジンであるイオンエンジンは4基すべてが破損してしまった事が知られている。今回ははやぶさ2のイオンエンジンについて迫っていきたい。 [—続きを読む—]