しかし、この議論は2007年のIPCC第4次評価報告書(AR4)の提出により、一旦は収束に向かう。
このAR4の報告は、2000人の科学者と、190カ国のサポートと、数年に渡る検証と研究に基づいて行われ、非常に様々な観点から考えて、「ここ数十年の温暖化現象は、人類が排出した温室効果ガスによって引き起こされている」と結論づけた。
こうして一旦は収束に向かった温暖化の原因についての議論だったが、ここ数年の気温上昇の停滞や気象研究が進むにつれ、AR4の報告において、「不確定要素」(まだ不確定、研究途上の気候変動などの要因)を低く見積もりすぎていたのではないか、と言う批判が見られるようになる。
日本国内でも、原発問題に温暖化が絡められるようになるにつれて注目が高まり、「原発は温暖化対策」「火力発電は温暖化を進める」と言う名目で原発を推進していこうとする団体に対する、批判として「温暖化は嘘である」と言う意見も見られるようになりました。
上記グラフからは、一見温室効果ガスであるCO2の排出濃度と気温に相関関係がない様に見えます。
しかし、これは熱吸収が大気ではなく、深海の海水へと変わっている事によるハイエスタス現象と考えられているため、温室効果ガスが無関係であると結論付けるには早計なようだ。
結局、温暖化は進んでいるのか?
結論としては、自然現象としての「地球温暖化は進んでいる」けども、それが温室効果ガスが原因なのかどうかはまだまだ研究が進んでみないとはっきりしない。
と、考えるべきなのかもしれない。
幾度と無く研究が行われ、幾度と無く報告書が提出される地球温暖化現象。
しかし、人間が地球を理解したつもりになるには早すぎるのかもしれません。宇宙の事がまだ何も分からず、真実が沢山の推論に埋もれていく様に、地球自身のこともまだまだ分からないことだらけなのですね。
とは言え、二酸化炭素排出の是非はともかく、限りある地球資源を使う化石燃料の使用を控えるべきなのは間違いありません。原発が本当の意味でクリーンなのかどうかも不透明ですが、少なくとも原発を含めた技術革新というのが必要になっているのは間違いないでしょう。