Bluetoothヘッドセットとは? 結局どれが良い? 国内メーカー3社を徹底比較!(前編)

最近のスマホやタブレットにはBluetoothが付いているのが当たり前になっています。数年前は、Bluetoothが何なのか知らない人もいましたが、今では殆どのユーザーが知っているような機能になりました。

Bluetoothと言う無線規格を使えば、簡単な設定でスマホ・タブレット・パソコンとBluetooth機器を接続出来るため、本当に色々な種類の機器に搭載されるようになりました。中でも、Bluetoothが一番使われているのは、音楽を聞いたり通話の際に便利なヘッドセットではないかと思います。

しかし、実際Bluetoothヘッドセットと言っても非常に沢山の種類があり、どれが良いのか全く分からない。そこで、BTヘッドセットを説明すると同時に、国内Bluetooth機器メーカー最大手の3社「ソニー、バッファロー、ロジテック」の製品について、徹底比較してみました。

<目次>

1.本記事の概要
2.製品比較1<両耳タイプ―小型>
3.製品比較2<両耳タイプ―大型>
4.製品比較3<片耳タイプ>
5.製品比較4<片耳タイプ―超小型>
6.製品比較5<レシーバー>
7.タイプ別オススメ5選

Bluetoothヘッドセットとは?

Bluetoothと言うのは無線規格で、その特徴は簡単な接続方法と接続の安定性です。Wi-Fiと比べると通信速度と言う面で難がありますが、音声機器やキーボード、マウスなどの入出力機器を使うには最適です。

ヘッドセットというのは音を聴くイヤホンやヘッドホンとしての機能とマイク機能を搭載した音響機器のことで、普通のイヤホンやヘッドホンの様に頭や耳に掛けたまま、スマホやタブレットから離れてコードを気にせず「音楽やラジオを聞いたり」「手ぶらで通話する」のに最適な機器です。

ヘッドホン・イヤホンタイプと言う分け方だけではなく、大きく分けて、ステレオ対応の「両耳型」モノラル仕様の「片耳型」がありますが、実はもう一つ同様の用途で使える「Bluetoothレシーバー」と言うのが存在し、レシーバーにはマイクしか付いていないのですが、そこに自分のイヤホンやヘッドホンを指すことで、簡単にワイヤレスヘッドセットの様に使えるようになる機器も存在します。

そこで、今回は大きく分けて、「両耳タイプ」「片耳タイプ」「レシーバータイプ」に分けてご説明したいと思います。

メーカー毎の特徴「ソニー、バッファロー、ロジテック(エレコム)」

機器に関する説明の前に、さらっとメーカーの特徴についてご説明させて頂きたいと思います。製品毎に微妙な違いはありますが、基本的にメーカーごとに機器の特色という物があり、場合によってはメーカーに絞って製品を考えて行くと良いかもしれません。

 

<ソニー(SONY)>

ソニーを知らない人はいないでしょう。音響機器メーカーとしても名の知られたソニーのBluetooth製品は、音質やノイズキャンセリング機能で右に出るものはいません。有線に比べれば劣るものの、Bluetooth製品の中では圧倒的な音質と機能を誇ります。ただし、その分他のメーカーとは一線を画す高級品となっています。音には一家言あり、音の質には金を惜しまないと言う方は迷わず、ソニーを選ぶでしょう。

圧倒的な音質とノイズキャンセリング性能。音にかけては最高品質

とにかく高い。似たような製品でも、倍近い値段になるものも

 

<バッファロー(BUFFALO)>

無線機器のメーカーとして、日本一の技術力を誇るバッファロー。バッファローの独自規格にも関わらず、AOSSは国内の無線接続方式の中ではデファクト・スタンダードとなっています。バッファローのBluetooth機器も同様に、無線性能が安定です。機器の接続がスムーズで分かりやすく、多少離れても確実に繋がり、鞄の中に入れても安定して使える安心のメーカー。コストパフォーマンスも高く、安く安心して使いたいユーザーにはオススメです。

無線品質、安定性、使いやすさに優れる。バランスの取れた製品

音質へのこだわりが見られない

 

<ロジテック/エレコム(Logitec/ELECOM)>

バッファローと同様に、無線機器を開発していたロジテック。洗練されたデザインのスマホアクセサリで有名なエレコムの子会社でもあり、Bluetooth機器でもデザイン性に優れた物が多いです。さらに、音質に拘った製品も数多くあり、ソニー程ではないにせよ、ノイズキャンセリングや音質も優れています。値段もそこまで高くないため、お金はそこまで使いたくないけど出来る限り音質に拘りたいと言うユーザーには丁度良いでしょう。

音質とノイズキャンセリングに優れる。コストも低く、安くて良い音を出す

通信品質に難があり、製品によっては音質にムラがある

 

製品比較① 「両耳タイプ-小型(イヤホン)」

XBA-BT75 (SONY)、BSHSBE27(BUFFALO)、LBT-AVHP06SE (Logitec/ELECOM)

 ステレオサウンドに対応し、音楽や動画の視聴に便利。音質に優れた製品も多い。

 

SONY ワイヤレスステレオヘッドセット XBA-BT75 

①音質-AA
ノイズブロック機能と、小型でありながら広い周波数域を確保するバランスド・アーマチュア・ドライバーユニットの搭載で、この大きさにしては異質とも言える高音質を実現。

②マイクB
高性能マイク搭載ながら、マイクの搭載位置が口からかなり離れている。騒音環境での通話や、逆に静かな場所で小声で会話するのには難がありそう。

③使用感-A
小型で軽量。ムダのない形状で、左右の耳を繋ぐケーブルも邪魔にならない。

④連続使用3.5時間(バッテリー内臓キャリングケース付属)
付属のキャリングケースにはバッテリーが内蔵されており、キャリングケースに入れておくだけで充電できる。ケースは2.5回分の充電が可能で、実質10時間以上は余裕を持って使用出来る。

 ⑤その他マルチペアリング・マルチポイント・ノイズ低減搭載
複数機器と接続し、簡単に切り替えて使うことが出来る。さらに、同時に複数機器の音声を拾う事も出来るため、タブレットとスマホ双方の音を拾うことも出来るので、小型ながら幅広い使い方に対応している。

このサイズのBTイヤホンでは最高の音質と性能

このサイズではかなり高額、音質に相当の拘りがなければ選べない

 

iBUFFALO ダイバーシティアンテナ搭載モデル BSHSBE27BK

 ①音質-B
ソフト面、電波面での音質向上を図っているため悪くはない。しかし、やはり小型イヤホン音質の域は出ない。

②マイクB
マイクの位置、ノイズ低減などの工夫により、それなりに声は届きやすい。しかし、小型で口元から遠くはなれているため、騒音環境や小さな声での会話は難しい。

③使用感-A
ダイバーシティアンテナと呼ばれるアンテナの採用により、電波がかなり切れにくくなっている。イヤーピースも三種類あり、コードの長さもある程度は調節出来る。さらに、バッテリー残量も本体から簡単に確認できるため、使い勝手は申し分ない。

④連続使用5時間
バッテリー持続に関しては、通話でも音楽だけでも十分な持続時間と言える。

⑤その他マルチペアリング・マルチポイント・ノイズ低減搭載
複数機器切り替え使用可・複数同時接続により、様座な使い方に対応出来る。

コストパフォーマンスが素晴らしい。使い勝手も悪くなく、安定して使える

良くも悪くも平均的な性能で、これといった特徴が無い

 

Logitec  高音質aptX/AAC対応 LBT-AVHP06SEBK

 ①音質-A
イヤホンにしては大きなスピーカーを搭載し、広い音域をカバーしている。この大きさにしては、高い音質といえる。

②マイク-A
マイクはイヤホンではなく、ケーブル部の操作ピースに搭載された。コレにより、より口元から近い位置でマイクを使うことが出来る。さらに、手でマイクを口元に近づけたり、手で囲う事でノイズや小声での会話もやりやすい。

③使用感-B
電波が途切れやすく、使用環境によっては音質の良さが犠牲になってしまうことがある。スマホやタブレットに搭載されているアンテナ出力やBluetooth規格との関係もあるので、電波感度に関しては一概には言えないよう。

④連続使用-6時間
製品仕様よりもかなり少ない実使用時間になっているようで、これより少なめに見積もった方が良い。

⑤その他
音量変更、再生停止ボタンがコード部分にあり、操作し易い。

音質が良く、値段も安い。安くて小さくて高音質が欲しければコレ

音質の良さが電波の途切れやすさで無駄になっている。スマホやタブレットとの相性次第か

 

製品比較② 「両耳タイプ-大型(ヘッドホン)」

オーバーヘッドタイプのヘッドホン。耳をすっぽりと覆い、大きなスピーカーを搭載するため、音質が非常に良い。

MDR-1RBTMK2(SONY)、MDR-ZX750BN-B(SONY)、LBT-AVOH03ABK(Logitec/ELECOM)

 

SONY ワイヤレスステレオヘッドセット MDR-1RBTMK2

 ①音質-AAA
ソニーの技術の粋を集めた高性能ヘッドホンのBluetooth搭載タイプ。無線だと音質は落ちるが、有線使用も出来るため最高の音質を楽しむことが出来る。

②マイクB
元は高音質のヘッドホンとして開発された事もあり、マイクはおまけ程度の機能のようだ。十分通話は可能だが、このサイズのヘッドセットとしてはマイク部が小さい。

③使用感-B
持ち運べるサイズとは言えないが、耳をすっぽりと覆いフレキシブルな耳あての稼働でヘッドホンとしては非常に使い勝手がいい。

④連続使用30時間
サイズが大きいだけあって電池も十分。同クラスの無線ヘッドホンと比べても、非常に長い持続時間。

⑤その他マルチペアリング・マルチポイント・ノイズキャンセル・NFC搭載
複数機器切り替え使用・同時接続が可能なのはもちろん、ノイズキャンセルもカット率99%を誇っている。さらに、NFCを搭載することで、スマホやタブレットにタッチするだけで接続・切断が可能となった。普段はPCに接続して使い、必要な時にスマホにタッチすれば切り替わる。

最高の音質とノイズカット。有線でも無線でも最高の音質が欲しい人にオススメ

高い。二万超えなのでユーザーを選ぶ

 

ソニー ノイズキャンセリング搭載ダイナミック密閉型ヘッドホン MDR-ZX750BN-B

 ①音質-AA
前述のRBTシリーズには及ばないものの、Bluetooth搭載型のヘッドホンとしては圧倒的な音質だ。これも有線接続が可能で、むしろBluetooth機能はおまけとして使うユーザーが多いだろう。

②マイクB
小型のマイクを内蔵し、普通に会話する分には問題ない。

③使用感-B
ヘッドホンである以上持ち運びに難があるが、フレキシブルな可動と大きな耳あての装着感は悪くない。

④連続使用10時間
無線対応ヘッドホンとしては、平均的な持続時間。小型モデルに比べると二倍近い電池容量がある。

⑤その他マルチペアリング・マルチポイント・ノイズキャンセル・NFC搭載
複数機器切り替え使用・同時接続が可能。ノイズキャンセルはカット率98%で、NFC対応により、スマホやタブレットにタッチするだけで接続・切断が可能となった。普段はPCに接続して使い、必要な時にスマホにタッチすれば切り替わる。

性能と価格でバランスが取れている。最高品質でなくても良いが、少しは拘りたい人向け

このクラスのヘッドホンとしては適正価格だが、他のBT製品と比べると高いか

 

Logitec オーバーヘッドホン apt-X 3.5φ端子対応 LBT-AVOH03ABK

①音質-A
有線接続であれば音質はなかなかもの、安価であることを鑑みれば十分綺麗な音が出る。

②マイク-C
内蔵マイクの位置が遠く、ノイズ耐性も無いことから、通話環境は限られるかも知れない。

③使用感-C
耳を圧迫する形状のため、長時間の使用では疲れそうだ。さらに、電波の途切れも多いことから、使い方を選ぶ可能性もある。

④連続使用16時間
無線対応ヘッドホンとしては、納得の使用時間。

⑤その他マルチペアリング対応・落りたたみ可
複数機器とのペアリング可能で、いちいち設定する手間がない。折りたたみが出来るため、鞄などに入れやすい。

安いし、音質も悪くない。コストパフォーマンスは最高

全体的に安っぽい。値段が安いので、期待し過ぎないこと

 

       【後編に続く】

 

 

※購入者レビューや店頭サンプル品などからの評価が含まれており、実際に購入していない製品の評価が含まれています。あくまで参考としてお考え下さい。