人工知能と差別化できる5種の仕事!機械との競争に生き残れる職業とは?(前編)

芸術や芸能関係の仕事は生き残る

  • 芸能系 -「演技」「お笑い」「伝統芸」「スポーツ」などのタレント業務
  • 映像系 -「映画・ドラマ・TV番組の制作」「撮影・演出」などの業務
  • 音楽系 -「作曲」「演奏」「歌唱」「ダンス」などの業務
  • 美術系 -「描画」「造形」に関わる業務
  • 美容系 -「メイク」「スタイリング」「ファッション」などに関わる業務

芸術や芸能関係というのは、言わば「文化的側面が極めて強い仕事」と言えます。

人間の感性や感覚に訴えるものが多く、人間の特性や文化を正しく理解していなければこの仕事は出来ません。また、映画・ドラマ・スポーツといったタレント業は「それが人だから」楽しめるものでもあるため、人工知能やロボットには入りにくい世界です。

芸能系は、主に「スポーツマン」「格闘家」「役者」「お笑い芸人」などのいわゆるタレント達で一部の著名人達もこれに含まれるでしょう。基本的にはロボットや人工知能が立ち入れない領域ではありますが、「人の代わりに」ではなく、「機械ならでは」の立ち位置で芸能の世界に介入してくる可能性はあります。

ロボット芸人やロボット役者などが出てこないとは限りませんし、ロボットの格闘に関しては映画にもなっています。さらに、Pepperのように人とのコミュニケーションを売りにした機械も現れているため、テレビに出るのは人間の仕事だとはいえなくなるかもしれません。

映像系は、「カメラマン」「写真家」「演出家」「映画監督」を含めた撮影スタッフです。芸能に含めた役者や企画に含めたプロデューサーなどもこちらに入ってくる事があるでしょう。視聴者の視点をもっていなければいけないため主要なメンバーは人間のままとなるでしょうが、アシスタント系の仕事は尽くロボットに変わるでしょう。

もちろん、アシスタントを通じて学び成長するという要素もあるので一概には言えませんが、少なくとも将来性のないただの雑用係はいらなくなります。

音楽系は、「作曲家」「作詞家」「歌手」「楽器奏者」「ダンサー」などが含まれます。音楽もまた感性の領域で、聞き手の心を理解していなければなりません。また、人が踊り、演奏している姿を楽しむものでもあり、ロボットには入りにくい世界です。

しかし、ボーカロイドもそうですし、機械音源などを使えば作曲家と作詞家以外はいらない音楽も作れてしまいます。ロボット的な声も人間的な声も自在に使いこなし、アンドロイドが演奏とダンスすらこなせるようになったら音楽系における人の需要も減ってしまうでしょう。さらに、作曲や作詞も人工知能によって行えることも分かっています。

美術系は、「画家」「彫刻家」「版画家」「陶芸家」などがそれにあたります。また、デザイナーに含まれる人もこちらに入ってくるでしょう。人の視覚に訴える芸術という点で人間独自のものですが、既存の要素の合成であれば人工知能にも出来る分野です。

デザイン系と同じく、芸術家として本当に独自のものを作っていかなければ生き残れません。

美容系は、「美容師」「スタイリスト」「メイクアップアーティスト」「ファッションコーディネーター」などが含まれます。ファッションデザイナーもこちらに近いです。人間を美しく見せるという感性は人ならではで、時代と共に感覚も移り変わります。

しかし、美しさは主観的なものであり、顧客側に何か望む美しさの形がある場合には、人工知能がCGなどを使って本人の姿に仕上がりの映像を合成し、予め提案してからヘアカットやメイクを行うことで顧客のニーズにマッチした業務を行う事ができます。これもまた、顧客の感性を超えた仕上がりを提供できなければ、人工知能とロボットに負けてしまうこともあるかもしれません。

 

(後編へ続く)