夏だ!昆虫採集だ!昆虫の習性を理解し、手軽に虫を捕まえよう

LEDブラックライト (Amazon.com)
81+joRFAl0L._SL1500_左の写真の様に、若干青っぽいブラックライトや紫外線ライトの様な光が虫に好まれます。

この光を白い布などに当てて拡散させ、夜間に放置すると布に沢山虫が集まります。布に蜂蜜や果汁などを染み込ませて置くと効果は高くなるでしょう。

そして、課題のエサの匂いですが・・・巷で最強と呼ばれているのが、「バナナと焼酎」

バナナや果物(皮がついたままで可)を柔らかくほぐし、ジップロックなどに焼酎などのアルコール類と共に一晩放置すると良い感じに発酵し始めます。

これをストッキングなどの「柔らかい果物を固定出来て、匂いや果汁が通る何か」で固定し、樹木などにくくりつければトラップの完成です。ストッキングだと網の隙間から匂いや蜜が吸えるので丁度良いのですが、麻布やハンカチに穴を開けて代用するのも良いかもしれませんね。

そこまで手を掛けたくないと言う場合は、プラスチックの使い捨てカップなどにお酒を染み込ませた果物を入れて、地中に嵌め込み、ほとし穴を作ると言うもアリでしょう。ただし、この方法だと、かなり雑多な虫が集まってしまうので、コップを持ち上げて見た時に大変なことになっているかもしれません。

アルコールと果物のコンビが強いのは、アルコールが果物の中の糖分を分解し、発酵して強い匂いを発するからなのですが、そのせいで虫が酔っ払うとかは無いので大丈夫です。ただし、高濃度のアルコールの場合は殺虫効果がアリますので、エサどころではありません。弱すぎても効果は薄いので、安い日本酒や焼酎辺りにしておきましょう。

お子様にお酒を扱わせたくないと言う方もいらっしゃるとは思うので、その場合は市販のエサでも良いでしょう。

④寝ている虫を捕まえる - 必要な道具: 「なし」「ナイフ・ピンセット」

ここまでは、基本的には自由に動き回っている成虫を捕まえる方法でしたが、幼虫などを捕まえて、成虫になるまでを観察するなどという場合には、上記の方法は使えません。

カブトやクワガタであれば、枯れた木や割れた樹皮の隙間などに幼虫が住んでいる事が多いです。基本的には、幼虫のエサは腐り始めた樹皮なので、倒木などが一番の生息場所になります。運が良ければ、穴が開いていたり、隙間から見えたりするので、それを目安にするとよいでしょう。

大きな木の洞があれば、虫が住処にしていることが多いので、運良く見つけられたらライトを当てて中を観察してみてください。問題は怪しい場所を見つけた際の捕まえ方ですが、基本的にはピンセットで引っ張りだすやり方になります。

場所によってはそれが難しい事があるのですが、既に死んでいる細い木であれば、ナイフなどで周囲を削ったり、思い切って割ってしまうのも手です。しかし、大木であれば簡単なことではありません。煙や酢酸エチルで、炙り出すようなやり方もありますが、上級者向けなので初心者にはお勧め出来ません。

ちなみに、セミの幼虫は木の根を食べるために、根っこ付近にいることが多いのですが、外部の環境が成虫になる場所として最適化どうかを確かめるために、地中から出る直前に穴を開けて様子を伺っている事があります。絶好のチャンスなので、木の根付近に穴を見つけたら木の枝を差し込んでみましょう反射的に掴んだ幼虫がそのまま釣り上げられることがあります。

それをそのまま、木などに移せば、あとはそこで成虫になるまでを観察する事ができるのでお手軽ですね。

生き物の生態を知ること

虫に限ったことではありませんが、虫や動物を観察するには、その生き物の生態を知ることが重要になります。

昆虫採集というのは、ただ虫を捕まえてプチ狩猟気分を味わうだけではなく、自然のあり方を実際に体験してみるということに意味があります。

観光旅行も、ただ行って見て帰ってくるよりも、事前にその場所をよく調べて歴史などを知っておくとより楽しめますよね?昆虫採集もそれと同じで、適当に歩きまわっても虫を捕まえることは出来ますが、虫が何故そこにいるのかを知った上で捕まえられれば、自然を知る上でよりためになるでしょう。

いつくか昆虫採集の方法をご説明しましたが、基本的に、昆虫採集に道具は要りません。

強いて言うなら、必要なのは昆虫に対する知識だけかもしれません。

彼らがどこにいて、何が好きで、何を見ているのか。

虫だけじゃなく、人間だってそうですよね。
お近づきになりたい人がいたら、必要なのはプレゼントや自分を飾る道具ではありません。

大切なことは、相手がどんな人なのか知ることです。

彼らのことをよく知ることからはじめましょう。