人間の仕事が人工知能に奪われる、今後の世の中を生き抜くためにはAIに奪われない仕事をしなければならない、なんて話はたびたび耳にします。
そこで、ならば人工知能を開発する仕事に携われば仕事は奪われないし、成功して高収入になれるかもしれない、と思われるかもしれません。
実際こういった動機で人工知能プログラミングの勉強を始める人もいるようです。しかし間違った発想ではなく、最終的にAIエンジニアになるにしてもそうでないにしても、AIの勉強は今後役立つでしょう。
人工知能の開発はPythonの独壇場
人工知能の開発といえば、Pythonです。実際はPython以外の言語が使われるケースもあるのですが、ほぼPython一択と言っても過言ではありません。
たとえばWebアプリケーションなどではいろいろな言語が使われていますが、人工知能の開発だとPythonだけでほぼ事足りるので、Pythonを学習しておけば間違いありません。
強いて言うならデータベースを扱うのにSQLというデータベースを操作するための言語を使うことがありますが、これはプログラミング言語ではありません。プログラミング言語に限定すればPythonで間違いないので、選択肢に迷わなくて済みます。
そもそもPythonって?
AIの開発に使われるPythonはどのようなプログラミング言語なのでしょう。
Pythonは1990年にオランダ人によって開発された言語です。1990年にはまだAI開発は行われておらず、仮に研究されていたとしても、限定的な話です。
つまり、PythonはもともとAI開発のために作られたわけではありません。ただし開発者が数学と計算機科学の博士号を取得している人物であったため、科学技術計算に強いという特徴はありました。
そのため、複雑な計算処理を行うAI開発においてPythonが注目されることになり、結果的によりPythonはAI開発向けに進化していくことになりました。具体的には、フレームワークやライブラリといって、もともと用意されている処理の塊のようなものが充実していったのです。
プログラミングをするときに全部自分でコードを書いても良いのですが、あらかじめ用意されている処理をそのまま引用した方が便利です。Pythonのフレームワークやライブラリが充実するに伴い、AI開発に特化した言語になったということです。
初めてのプログラミング言語にPythonを選んで大丈夫?
AI開発に使われるのはPythonなので、将来的にAI開発をしたいならPythonを学習するのがベストです。でもいきなりPythonってハードル高くない?という疑問があるかもしれません。
結論としては、Pythonから入ること自体は良いのですが、いきなりAIから入るのはあまりおすすめではありません。プログラミングの基礎を学んだ後は実践的にアプリケーションを作りながら学習するのが王道です。
しかしプログラミング初心者がいきなりAIを開発することは困難なので、別のアプリケーションから試した方が無難です。PythonはAIだけでなくWebアプリケーションの開発などでも使われているので、Webアプリケーションから入った方が良いと思います。
WebアプリケーションでもPythonのコードやロジックの使い方自体は同じなので、WebアプリケーションをPythonで作って肩慣らしをして、そこからAIの学習に入っていくとスムーズです。