インターネットを蝕む陰謀論、SNSでQアノンが広がる理由

表の政府とは別に、エリート層が集まった「影の政府」が存在し、人知れず世界を動かしている――。

クラシックな映画の筋書きのような荒唐無稽な話。根拠にも乏しく、いわゆる陰謀論として一笑に付されるような、空想に近い話です。しかしこれが今、インターネット全体を蝕むムーブメントとして広がりつつあります。

インターネットやSNS、人間心理の性質が噛み合って拡散を続ける「Qアノン」と呼ばれる陰謀論の前に、インターネット全体のシステムを見直すべきという声が上がっているのです。

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進化する世論操作、SNSで広がるボット利用

業務のデジタル化や自動化は、今の産業界のホットなトピック。そんなオートメーション化の波はSNSにも押し寄せたのか、現在ではBotnetというアプリまで生まれるほどになりました。

このBotnet、一見はツイッターのようなSNSの形式で、投稿すれば大勢からレスポンスが返ってきます。しかしその反応はどれもアプリからの自動返信。いいねの数を増やすのも、返信の文面を作るのも、全てが自動化されたアクションなのです。

もちろんこれはジョークアプリですが、似た出来事は他のSNS上でも起きています。現在、自動アカウントなどを活用したSNS世論操作が世界的に大きな問題になっているのです。本記事では、オックスフォード大学とニューヨーク大学が行った調査をもとに、その現状や今後の課題を見ていきます。

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