ヘンプとは何か? マリファナとは違う「麻」の有効活用で広がる産業

世界のヘンプ市場の規模

このようにヘンプは多様な産業で活用されているものですが、その市場はどんな様子なのでしょう?

ヘンプの材料となる麻はマリファナの原料にもなりうるものなので、産業用であっても国が生産者にライセンスを付与した上で生産しなければなりません。農地や流通・加工用のインフラ整備に加えて、政府が法規制までも行わなければならない関係上、ヘンプの生産国は一部に偏っています

その内訳はヨーロッパ、アジア、北米、南米を含む30カ国。そのうち最大手の生産国はカナダと中国だと言われています。

世界的な作付面積はカナダを覗いて19万2000エーカーカナダ一国の作付面積は14万エーカーという報告があります。

市場とこれからの展望

調査では、2017年時点でのヘンプ市場規模は39億ドルと見込まれています。

市場は今後ヘルスケアや食品の需要が後押しすることで成長が期待されており、2025年には106億ドルに達すると見込まれています。

こうした動きを裏付けるようにアメリカではつい昨年、長らく国内生産が禁止されていたヘンプの生産解禁が行われました。アメリカではTHC含有量によるマリファナとヘンプの区別を設けていなかったため、実に50年の長きに渡って国内でのヘンプ栽培が禁じられていました。需要はすべて輸入で満たしている状態だったのです。

2018年12月20日の法案に大統領が署名したことにより、THC含有量0.3%以下のヘンプ栽培がアメリカで解禁となりました。これはアメリカ国内の農家にとって大きな成長の機会であり、ヘンプ産業におけるアメリカの立ち位置も大きく変わることが予想されます。

まとめ

このようにヘンプは農産物でありながら、食品や繊維の枠を超え、建材やプラスチック素材などの先端工学にまで食い込んでいる素材です。社会的なマリファナへの認識が少しずつ変わりつつある現在、ヘンプへの注目も高まっています。

マリファナが娯楽のメインストリームとなる未来はきっと来ないでしょう。しかしヘンプが各産業で強い存在感を発揮するであろうことは想像に難いものではありません。