寄生虫フィラリア-オンコセルカ症や象皮病を引き起こす人を狙った寄生虫の生態とは?

フィラリアという寄生虫をご存知でしょうか?

今日の日本では滅多に見られなくなった寄生虫ですが、かつては日本でもよく見られ、あの西郷隆盛が羅患していたことでも知られています。また、現代でもアフリカ大陸を中心に広く発生している寄生虫であり、フィラリアの一種である回旋糸状虫によるオンコセルカ症の治療薬を開発したことで大村智さんがノーベル賞を受賞したことでも話題になりました。

そんなフィラリアにも様々な種類がありますが、その多くが蚊・ブユなどの吸血生物を媒介にして感染を広げていく特徴があります。そして、中には人間だけをターゲットにした恐ろしいフィラリアもいて、感染後に適切な処置を施さないと重篤な疾患を引き起こし、人間にとっては非常に危険な寄生虫です。

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脳を侵して人を殺す寄生虫-「芽殖孤虫・フォーラーネグレリア」

感染症を起こす細菌・ウイルス・タンパク質の中には人を簡単に殺してしまうものがいますが、実は寄生虫の中にも人を殺す事のできる種がいます。

寄生虫の中でも、体内で分裂・増殖するような種を外科的に摘出することは非常に困難で、治療薬が進歩するまでは治療法の無い寄生虫というのが多数存在していました。今では「アフリカ睡眠病」を引き起こすトリパノソーマを含め、数多くの寄生虫症が治療可能となっています。

しかし、その中でも21世紀の現代でも治療が困難で、高確率で人を死に至らしめる寄生虫がいます。
それが「芽殖孤虫・フォーラーネグレリア」です。

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