Science

「石油はあと○○年取れる」は不正確? 言葉の裏にある計算式を解き明かす

1960年当時、石油の「可採年数」は40年間ほどだといわれていました。可採年数というと、「あとどれだけ取れるか」を表した数字のように思えます。そこから50年ほど経った2013年のデータを見ると、石油の可採年数は53.3年となっています。なくなるどころか、可採年数は延びています。

何十年も前から「石油はあと〇〇年でなくなる」ということが言われ続けてきましたが、2013年から数えても、石油は今後しばらく足りそうに思えます。このズレは一体何が原因なのでしょうか?

それを理解するためには、「可採年数」という用語の意味を理解する必要があります。この記事では、石油の残量を表すため使われる埋蔵量と可採年数という言葉について解説し、アメリカの事例を参照しながらそれぞれの数字の関連性をみていきます。


虫を食べない?食虫植物の不思議な共生関係の秘密

動物同士、あるいは植物と共生する動物がいます。ディズニー映画『ファインディング・ニモ』でも描かれたクマノミとイソギンチャクのように、生存率を上げるための戦略として自然界ではたびたび見られます。

そうした事例を見ていくと、虫を捕まえて「食べる」食虫植物の中にも、虫や哺乳類と共生する種類が見つかります。特にウツボカズラという食虫植物は、さまざまな種類の生き物と共生する例が見つかっている、いわば代表格。

この記事では、他の生き物と共生するウツボカズラについて見ていきましょう。

[—続きを読む—]


空気中の二酸化炭素を回収し、石油の代わりに地中に埋めて温暖化を防ぐ

2019年夏、欧州は異常な熱波に襲われました。気候変動に対処するための国際的な緊急対応チームであるワールド・ウェザー・アトリビューション(WWA)が発表した研究では、2019年7月の欧州の熱波は高い確率で気候変動が原因であると結論づけられています。

こうした状況を背景に、各国の研究者は、CO2排出量削減などの取り組みを一層強化する必要性を訴えています。

そのための技術開発と展開もさまざまに進められています。2019年3月にはDirect Air Capture(DAC)という技術を開発するカナダのベンチャー企業が75億円を調達し、本格的な商業展開のフェーズに入りました。DACは排出量抑制につながると期待される新興技術のひとつ。本記事ではその概略、そして商業展開を進める各企業の取り組みについて紹介していきます。

[—続きを読む—]


来るべき電気飛行機の時代、そこに立ちはだかる壁とは?

アメリカの航空会社は近年、預ける荷物やソフトドリンク、また持ち込み手荷物の有料化やCAへのチップ支払いなど、サービスの料金体系を少しずつ変化させています。

LCCの台頭にパイロット不足なども重なり、航空業界のサービスは今大きなターニングポイントを迎えつつあります。そして、サービス面だけでなく、航空業界ではひとつの大きな流れとして、飛行機の機体そのものの変革も進んできています。

この記事では、新世代の飛行機の方向性と、それを支える重要なテクノロジーについて解説します。

[—続きを読む—]


社会を支えるバグハンター、最大の悩みは訴訟リスク

今の社会生活はテクノロジーなしには考えられません。それはとりもなおさず、テクノロジーを活用する下地にあるハードウェアとソフトウェアが狂いなく動作してくれることが前提になって社会が成り立っているということです。

そんな現代社会を裏方から支える職業として、バグハンターという人々が存在感を増しています。本記事ではバグハンターとは何かについての解説、さらにバグハンターの「入門ツール」の紹介、そしてバグハンターが直面する大きな課題について見ていきます。

[—続きを読む—]


強くなるだけが進化じゃない!カイコに見る本当の適者生存の意味

きめ細やかで手触りのよい絹製品は昔から高級品として扱われてきました。

その絹製品を作り出すカイコもまた、人類と長く関わってきた歴史があります。

カイコを育てて絹を取る養蚕の長い歴史の中で、カイコという生き物そのものが野生種から大きくかけ離れた姿に変容していきました。この記事では、野生種と比べたカイコの特徴と生態、そしてカイコを現在の姿に変化させた進化のメカニズムについて見ていきます。

[—続きを読む—]


Coinhiveが抱える問題、広告を見るか、CPUに負担をかけるか

2018年6月、あるブログの投稿が話題を集めました。

内容は、自分でWebサービスを運営しているという投稿者がCoinhiveというソフトウェアを使っていたことで警察の取り調べを受けたというもの。警察が動いたのだから法に触れたという事実はあるのですが、該当する法の適用について「これは妥当な適用のしかただろうか」という議論が噴出し、ネット上の各地で賛否分かれた侃々諤々のありさまを見せました。

この記事では、Coinhiveとはなにか、この事件で問題とされている点はどこなのかを見ていった上で、この事件の根本にある本質的な課題に光を当てていきます。

[—続きを読む—]


燃料電池船の開発と活用、真にクリーンな社会を目指して

2018年2月から3月にかけて、海上技術安全研究所と日本船舶技術研究協会、およびヤンマーがタッグを組んで、燃料電池で動く船の実証試験を瀬戸内海で実施しました。

この燃料電池船プロジェクトは、国土交通省が2015年から進めてきたプロジェクトです。日本では2020年の東京オリンピックまでにホテルや商業施設、交通手段などでの水素エネルギー普及を目指してさまざまな取り組みが進んでいますが、その中でもとりわけ重要と位置づけられているのが燃料電池船。

船での燃料電池利用は、日本だけでなく世界でもあちこちで進められているプロジェクトです。こうした試みの影響は単に船舶の燃料を再生可能エネルギーに置き換えるだけにとどまりません。海上での燃料電池利用が十分に普及すれば、地上での燃料電池利用にもプラスの影響を及ぼすかもしれないのです。

[—続きを読む—]


3Dプリント建築なら24時間で家が建つ、重大な社会問題を解決する未来の技術

2010年頃、主要な特許の期限切れにより低価格化が進み、一般家庭向けの製品が登場し始めた3Dプリンター。現在では数万円で買える低価格プリンターも複数登場してきているほか、DMM3Dプリントのような3Dプリント出力サービスもあるので、挑戦するハードルはどんどん低くなってきています。

3Dプリンターの用途は家庭用の小物を作る、あるいは工業用に部品を作るというものだけではありません。今や人間が住む家を作るという試みが世界的に広まりつつあるのです。

[—続きを読む—]


研究所で培養された人工肉が、もうすぐ食卓にやってくる

2018年3月、アメリカに本拠を置く食品製造企業JUSTのCEOが驚くべき発表を行いました。同社は2018年内をめどに、レストラン向けに培養肉の製品販売に乗り出すと語ったのです。

培養肉とは、生きた動物から採取するのではなく、人工的な環境下で細胞を培養することで生産される食肉。現在の畜産でも食肉は採れるのに、どうして研究所で培養肉を作る必要があるのでしょう? 培養肉は普通の肉と何が違うのか、そしてどのように作られるのでしょうか?

[—続きを読む—]