意外と重要な「通信手法」「排熱特性」「磁気特性」-潜水艦の機密情報(3)

その1」と「その2」で潜水艦の機密情報において本当に重要な部分は網羅できたかと思います。しかし、潜水艦に関わる情報の中には他にも興味深いものが沢山あります。水中にいながら潜水艦はどのように連絡をとるのか。潜水艦が水中でどのような熱を出すのか。潜水艦が帯びる磁気はどんな影響を与えるのか。

潜水艦の情報としてはそこまで重要ではないけれども無視できない。そんな少し変わった部分について、潜水艦の機密情報についての解説も交えながら、「通信手法」「排熱特性」「磁気特性」について簡単に解説していきたいと思います。

[—続きを読む—]

行動範囲が分かる「潜水深度」「水中速力」「航行時間」-潜水艦の機密情報(2)

潜水艦の能力に関する情報で最も重要なのが隠密性を左右する「雑音特性(静粛性)」と索敵能力に関わる「ソナー性能」であることは前回ご説明しました。しかし、潜水艦の能力に関する情報で重要なものはそれだけではありません。

次に重要なものとして挙げられるのが、「潜水可能深度」「水中速力」「水中行動時間」です。これは潜水艦の作戦能力を分ける重要なポイントで、これに関する情報が敵方に渡ると潜水艦の作戦行動に大きな支障をきたします。本記事ではその理由について、簡単に解説していきましょう。

[—続きを読む—]

「雑音特性」と「ソナー性能」がなぜ重要か?-潜水艦の機密情報(1)

近年、フランス製潜水艦の情報漏洩に留まらず、日本の潜水艦に対する他国のスパイ活動も話題に上るようになりました。潜水艦は既存兵器の中で最も隠密性の高い兵器であり、その隠密性をなによりの武器として戦います。そのため、潜水艦はその居場所や任務を含めたあらゆる情報が極秘とされており、中でも技術情報は特に重要です。

居場所や任務のような時間が経てば価値を失うような一時的な情報とは違い、技術情報はその艦型が退役しない限り有益な情報となります。場合によっては、新型潜水艦にも同じ技術が用いられることもあり、そうなればその情報は新しい艦型に対しても価値を持ちます。そこで、潜水艦に関する情報の中で「どの情報がどれくらい重要なのか」について、全3回に渡って考察していきたいと思います。

[—続きを読む—]

情報リテラシーを高める4つのポイント(後編)-疑いつつ考える

前編では、ウェブサイトの運営目的から信頼できる情報を見分ける術をお伝えしました。しかし、それだけでは足りません。政府の情報が信頼出来ない事は普通にありますし、逆に個人のブログで信頼できる情報が見つかることもあるでしょう。

大切なことは自分で調べられる能力を身につける事です。後編では、「情報源のチェック」「裏付けの取り方」「論理的な整合性」について考えていきます。

[—続きを読む—]

情報リテラシーを高める4つのポイント(前編)-運営目的を知る

情報を有効活用する能力が「情報リテラシー」なんて呼ばれていますが、具体的に何をすれば良いかについては誰も教えてくれません。特に、インターネット上の情報活用となると尚更です。インターネット上では匿名で誰もが情報を発信できるため、非常に雑多な情報が入手できます。信憑性が高く参考になる情報も沢山ある一方で、真実かどうか疑わしい情報も無数にあります。

はっきり言って、100%正確な情報を入手することなんて不可能です。それでも、90%を超える信憑性の高い情報なら沢山あります。Google検索で上位表示されていれば正確な情報かというとそんなことは全くありません。では、どうすれば正確な情報が手に入るのでしょうか? あくまで私個人が使っているテクニックに過ぎませんが、正確な情報を見抜くコツについて共有していきましょう。

[—続きを読む—]

スモールデータとは?機械の得意なビッグデータとは大きく異なる人間の領域

ビッグデータというワードがあちこちに聞かれるようなりましたが、そこで当然「ビッグがあるならスモールもあるの?」と思うようになります。スモールデータというワードは存在しますが、意外と知られていません。しかし、これは意外と人間にとって大切になってくる領域です。

ビッグデータで扱われるような膨大な情報の取り扱いには機械や人工知能の助けが必須です。一方、スモールデータを効果的に活用する能力は機械にはありません。あったとしてもビッグデータをベースにした情報活用に過ぎず、人間のスモールデータの活用能力には遠く及ばないのです。そこで、そんなスモールデータデータについて簡単に解説していきます。

[—続きを読む—]

電子書籍と紙の本は全く別物?情報媒体の収斂進化と実は無意味な代替論争

「今年は電子書籍元年!」と元年が繰り返されて幾年が経ちましたが、最近になってようやく電子書籍市場も佳境に入ってきたと言えるかも知れません。楽天の調査ではありますが、「過去1年に電子書籍を読んだ人は4人に1人(CNET)」という報道もあるようで、電子書籍に触れたことのある人が増えてきていることが伺えます。

背景にはコンテンツの充実とスマートフォンやタブレットなどの利用可能端末の普及が挙げられます。すると、「将来的に電子書籍が紙の本に置き換わるか?」なんて話題が様々なメディアや評論家の間で議論されてきました。しかし、よくよく考えてみると電子書籍は「紙の本の上位互換」だとか、「紙の本より優れている媒体」だなんて言えないことが分かります。実は、電子書籍と紙の本はそもそも起源を別にしながら類似する目的・形態へと収斂進化を遂げた全く別の存在だったのです。

[—続きを読む—]