来るべき電気飛行機の時代、そこに立ちはだかる壁とは?

アメリカの航空会社は近年、預ける荷物やソフトドリンク、また持ち込み手荷物の有料化やCAへのチップ支払いなど、サービスの料金体系を少しずつ変化させています。

LCCの台頭にパイロット不足なども重なり、航空業界のサービスは今大きなターニングポイントを迎えつつあります。そして、サービス面だけでなく、航空業界ではひとつの大きな流れとして、飛行機の機体そのものの変革も進んできています。

この記事では、新世代の飛行機の方向性と、それを支える重要なテクノロジーについて解説します。

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GPSのしくみと消費電力の関係、どうすれば電池を節約できる?

GPSはスマホやカーナビについていて当たり前の技術であり、超小型のIoT機器にも導入されています。GPS衛星と通信していると考えると何やら凄そうに聞こえますが、そのしくみは意外にシンプルです。その割には電池の消費が激しく、電池の節約にGPSのオフは欠かせません。

凄そうに見えて簡単な、簡単な癖に面倒な、GPSのしくみと消費電力について解説しましょう。そのしくみを踏まえた上で、節約の方法についても考えてみます。

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フェイズドアレイアンテナと未来の通信技術、電波を重ねる強力なビームフォーミング

軍事技術のレーダーに関する記事で、フェイズドアレイアンテナについてご説明させていただきました。この記事ではあくまでレーダーの技術として扱っていますが、フェイズドアレイアンテナは通信技術にも使える高度なアンテナです。2016年1月には三菱電機が次世代通信技術としてフェイズドアレイアンテナを使った通信技術を発表しましたが、スマホの発達とデータの高密度化に伴って無線通信技術にもフェイズドアレイアンテナのようなアンテナが使われる時代が近づいています。

フェイズドアレイアンテナを使った通信技術と聞くと仰々しいですが、フェイズドアレイアンテナのように「電波を重ねる」事で電波を遠くに飛ばす技術は既に身近で使われています。皆さんが普段使っているLTE通信や新しいWi-Fiルーターに搭載されている11ac規格も、ビームフォーミングと呼ばれる「電波を重ねる」通信技術に対応しているのです。今までにはなかったこの新しい通信技術について、簡単にご説明していきましょう。

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水素の発電と燃焼は何が違う? 燃料電池と水素爆発のしくみとそのエネルギー

燃料電池車がにわかに話題になっていますが、燃料電池の「燃料」とはいわゆる水素の事。もちろん、水素以外にも使える燃料電池に使える燃料は沢山あるのですが、どんな燃料を使ってもそれは水素を含んでいて、最終的に発電しているのは水素です。

さらに、水素で発電すると水が発生するというのですが、水素は燃やしても水になります。水素による発電は電気分解の逆の反応と説明される事がありますが、そもそも水素で発電するのと燃焼させるのでは一体何が違うのでしょうか?

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電池が爆発する危険性、何故爆発し、何をするとダメなのか? ー電池のしくみ(7)

リチウムイオン電池の爆発事故が話題に上ることが多くなりましたが、実はニカド電池やニッケル水素電池も爆発する危険性があります。充電池ではないアルカリ電池やマンガン電池も、爆発こそしないものの有害性の高い液体が漏れ出す危険性があり、電池と言うのは決して「安全なエネルギー」ではないということを思い知らされます。

電子機器には厳しい基準を設けている日本で高い危険性のある電池は販売されていませんが、誤った使い方をしたり、正しい安全対策の取られていない電池を使えば爆発する事はあります。

本記事では、電池が何故爆発し、危険な物質を含有しているのかについてご説明していきましょう。

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リチウムイオンバッテリーにまつわるよくある誤解とその原因 ー電池のしくみ(6)

前回、リチウムイオンバッテリーを長持ちさせる方法とその理由についてご説明しました。

それを読むと、「自分が聞いた話と違う」ということもあるかもしれません。では、どちらかが間違っているのかというと、そうでもないケースが実はあります。

どちらも正しいのだけれども、それが「正しい」とされる条件が違うのです。また、言葉の本当の意味が知られていない事で広がっている誤解というのも数多くあります。

そんなリチウムイオンバッテリーにまつわる誤解について紐解いて行きます。

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リチウムイオンバッテリーを長持ちさせる方法とその理由 ー電池のしくみ(5)

充電池と言うのは、充電と放電を繰り返しながら長時間使えるのが特徴です。しかし、充電池と言うのは長時間使っていると消耗が激しくなり、徐々に電池容量が少なくなってしまいます。

買い替えの容易なニッケル水素電池や消耗が気にならない自動車の鉛蓄電池を使用する場合には気を使うことも無いかもしれませんが、リチウムイオンバッテリーを使用する携帯やスマホ、ノートパソコンではリチウムイオンバッテリーの消耗がどうしても気になってしまうものです。

そこで、リチウムイオンバッテリーを長持ちさせるためのテクニックと、何故そのテクニックを使うと長持ちさせることが出来るのかを踏まえてご説明していきます。

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リチウムイオンバッテリーの原理と特徴、軽くて高エネルギーのリチウム ー電池のしくみ(4)

最近、最も身近で使われている充電池は、リチウムイオンバッテリーではないでしょうか?

携帯、スマホ、パソコン、タブレットなど、小型で大量の電力を消費するような端末には必ずと言って良いほどリチウムイオンバッテリーが使われています。しかし、その原理についてはあまり知られておらず、かつては充電池といえば「ニカド」や「ニッケル水素」だったため、その頃の名残で沢山の誤解が生まれているのが現状です。

今回は、そんなリチウムイオンバッテリーの原理や特徴についてご説明していきます。

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ニッケル水素充電池とは?自己放電とメモリー効果の欠点を克服したエネループ-電池のしくみ(3)

巷では沢山の充電池を見ることが出来ますが、近年最も広く用いられている充電池の一つが「ニッケル水素充電池」です。パナソニックの商品名では「エネループ」などが有名ですが、細かな仕様は違えども様々なニッケル水素充電池が開発されて市場に出回っています。

最近では大容量高出力のリチウムイオンバッテリーも登場している一方で、まだまだニッケル水素充電池が広く用いられるのは何故でしょうか?

実は、ニッケル水素充電池を語る上で欠かせないのがエネループの存在です。本記事では、そんなニッケル水素充電池とエネループについて詳しくご説明していきます。

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一次・二次電池の特徴と原理、アルカリマンガン乾電池とニカド充電池はどう違う?-電池のしくみ(2)

化学電池の中でも、一次・二次電池と言うのは最もポピュラーな種類です。

一次電池と言うのは充電できない電池の事で、市販されている乾電池などがこれにあたります。一方、二次電池は充電できる電池で、ニカド電池やニッケル水素電池、リチウムイオン電池なども二次電池です。

分類するのは簡単ですが、これらがどうして充電できたり出来なかったりするのかについてはよく知られていません。実は、一次電池でも充電自体は出来るのですが、充電するために作られた二次電池との間には、大きな違いがあります。

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