「逆オイルショック」の2020年 いま振り返りたい木炭の話

2020年4月、史上初めて原油先物価格がマイナスにまで下落しました。

理由を簡単に言えば、貯蔵するコストを支払って保有しておくよりもお金を払って別の人に引き取ってもらう方が得だという考えが大勢になったため。さまざまな要因が重なった結果ですが、世界に衝撃が走りました。

石油が日本で普及したのは20世紀中頃のこと。それまで家庭の調理や暖房は木炭が広く使われていました。さらにさかのぼって、江戸時代で使われていたのはもっぱら薪。

時代が下って木炭に移り変わったのは火力が高い、煙が出ないなどの利点があるためでした。しかし、木炭のそうした性質は何によるものなのでしょうか?

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映像が立体的に見える技術 – VR、ホログラム、プロジェクションマッピング

『スター・ウォーズ』以降、映像作品やポップカルチャー、そして一般に広く知れ渡るようになったのが「空間内に飛び出す映像」。平面のスクリーンではなく、空間内に立体的な映像が投影される場面は、今でもよく知られている場面のひとつです。

そこから40年以上が経った2020年の現在、立体や奥行きの要素を備えた映像表現はさまざまな形で実現され、発展を続けています。

VRは今や広く知られた用語となっていますし、空中に映像が浮かんで見える3Dホログラムや、立体物の面に正確に映像を投影するプロジェクションマッピングを使った表現はさまざまなイベントに使われています。

立体的な要素を組み合わせた映像という点で共通しているこの3者ですが、具体的には何がどう異なるのでしょうか。本記事では、それぞれの技術の違いをそれぞれ見ていきましょう。

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人工ウイルスは危険? 平和利用への取り組み

世界各地で感染を拡大させている新型コロナウイルス。治療法の開発に企業や研究機関が奔走するなか、2020年2月、ノースカロライナ大学でのユニークな試みが報じられています。

それは新型コロナウイルス(COVID-19)の人工合成。すでに判明しているウイルスのDNAをもとにウイルスを再現し、それをマウスに感染させて薬品の実験をするという試みです。

この例に限らず、医療目的での人工ウイルス作成は近年飛躍的に研究が進んできており、合成ウイルス学(Synthetic Virology)という一分野として確立されています。

本記事では、合成ウイルス学の概要、そしてユースケースについて解説していきます。

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バードストライク対策:たかが鳥と侮るなかれ、鷹に犬に芝刈りに

飛行機と鳥が衝突する事故は「バードストライク」と呼ばれ、日本だけでも2018年に1400件ほど起きています。

世界的に見れば、2008年から2015年の間に10万件近い事例が報告されており、2011年から2016年までの6年間でバードストライクが引き金となった事故が17件起きています。映画『ハドソン川の奇跡』の題材になったUSエアウェイズ1549便の事故もそのひとつ。

一歩間違えれば重大事故につながるバードストライクへの対策はあるのでしょうか?この記事では、アメリカ海軍で実際に使われているマニュアルを参考に、具体的な対策について紹介していきます。

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様々な透明化技術の登場、透明マントはどこまできたか?

2019年10月、カナダの企業Hyperstealthが、透明マントの特許出願を発表。

透明マントとは言葉のあやですが、公表された映像は目を疑うようなもの。この「透明マント」は薄いシートを通すことで、電力を使うことなく後ろにある物体を見えなくしてしまうのです。

Hyperstealthは2010年からこの研究を続けており、それがようやく実を結んだ形です。

透明マントのように姿を消すことは、昔から人類の夢のひとつでした。それでも、科学的にそれを実現しようというアプローチが始まったのは、ようやく2000年代に入ってから

この記事では「透明マント」をはじめとする光学迷彩技術研究の歴史を辿り、最新の理論の解説をしていきます。

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「石油はあと○○年取れる」は不正確? 言葉の裏にある計算式を解き明かす

1960年当時、石油の「可採年数」は40年間ほどだといわれていました。可採年数というと、「あとどれだけ取れるか」を表した数字のように思えます。そこから50年ほど経った2013年のデータを見ると、石油の可採年数は53.3年となっています。なくなるどころか、可採年数は延びています。

何十年も前から「石油はあと〇〇年でなくなる」ということが言われ続けてきましたが、2013年から数えても、石油は今後しばらく足りそうに思えます。このズレは一体何が原因なのでしょうか?

それを理解するためには、「可採年数」という用語の意味を理解する必要があります。この記事では、石油の残量を表すため使われる埋蔵量と可採年数という言葉について解説し、アメリカの事例を参照しながらそれぞれの数字の関連性をみていきます。

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虫を食べない?食虫植物の不思議な共生関係の秘密

動物同士、あるいは植物と共生する動物がいます。ディズニー映画『ファインディング・ニモ』でも描かれたクマノミとイソギンチャクのように、生存率を上げるための戦略として自然界ではたびたび見られます。

そうした事例を見ていくと、虫を捕まえて「食べる」食虫植物の中にも、虫や哺乳類と共生する種類が見つかります。特にウツボカズラという食虫植物は、さまざまな種類の生き物と共生する例が見つかっている、いわば代表格。

この記事では、他の生き物と共生するウツボカズラについて見ていきましょう。

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世界が注視する食品ロスの問題 日本の対応は?

食品ロスの問題についてご存じでしょうか?

食品ロスはこの数年間で世界的に社会問題として認知されてきました。

日本でも2019年10月1日、食品ロスの削減の推進に関する法律を施行しています。これは食品ロスを社会全体で減らしていくことを目的に、一人一人の主体的な取り組みを推進し、食べることができる食品については、廃棄せずできるだけ活用することを明記することを定めた法律です。

この記事では、そもそも食品ロスとは何か、そして日本や世界における現状と対応について紹介していきます。

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ライト兄弟以前の飛行機の歴史、成功の土台になったものは?

世界で初めて有人動力飛行を成功させたことで名高いライト兄弟。

移動や物流に空路が活用される現代社会において、飛行機の実現可能性を立証した彼らの功績は広く讃えられています。

とはいえ、他の技術もそうですが、彼らの時代に突然飛行機が現れたわけではありません。この記事では、ライト兄弟に至るまでの飛行機開発の歴史を見ていきます。

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空気中の二酸化炭素を回収し、石油の代わりに地中に埋めて温暖化を防ぐ

2019年夏、欧州は異常な熱波に襲われました。気候変動に対処するための国際的な緊急対応チームであるワールド・ウェザー・アトリビューション(WWA)が発表した研究では、2019年7月の欧州の熱波は高い確率で気候変動が原因であると結論づけられています。

こうした状況を背景に、各国の研究者は、CO2排出量削減などの取り組みを一層強化する必要性を訴えています。

そのための技術開発と展開もさまざまに進められています。2019年3月にはDirect Air Capture(DAC)という技術を開発するカナダのベンチャー企業が75億円を調達し、本格的な商業展開のフェーズに入りました。DACは排出量抑制につながると期待される新興技術のひとつ。本記事ではその概略、そして商業展開を進める各企業の取り組みについて紹介していきます。

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