F35は連携することで力を発揮する戦闘機です。ステルス性が高いというだけではなく、ネットワークやセンサー類についてもあらゆる装備が施され、従来の戦闘機とは一線を画するものとなりました。
ところが、F35には色々な課題が残っていると言われています。ソフトウェアが不具合だらけとか、旧式機より遅いとか、お金がかかりすぎるとか、数えだしたらキリがありません。そこで、こうした疑問について検討してみようと思います。
「ミサイル防衛は税金の無駄」「スタンダード・ミサイルではテポドンを落とせない」なんて言われることがあります。高額な研究資金がつぎ込まれる「弾道ミサイル防衛」には様々な批判がつきまといます。ミサイル防衛について、「どんな批判があるのか」「何故そんな批判をされるのか」「その批判は正しいのか」について、これから詳しく解説していきましょう。
北朝鮮がミサイルを発射する度に弾道弾迎撃ミサイルである「パトリオット(PAC-3)」「スタンダード・ミサイル(SM-3)」が話題になります。しかし、軍事に詳しい人でも無い限り、その具体的な違いなんて分かりません。テレビでミサイル防衛の戦略を説明されても極めて簡潔な内容でしなく、「へえ、そうなんだ」で終わってしまって何故そのような戦略になっているのかが分かりません。
また、ミサイル防衛には批判的な意見も多く、本当に今の技術で守れるのかどうかも不安が残ります。そこで、軍事についてよく知らないような方にも簡単に分かるように、弾道ミサイル防衛のしくみについてご説明していきましょう。
前回、レーダーの仕組みについて簡単に解説しました。概要だけではありますが、レーダーがどういう原理で動いているのか分かったはずです。ですが、実はレーダー波を目標に向かって飛ばすというのはなかなか難しい話で、一つのレーダーで距離・方位・角度(高度)の3次元情報がはっきりと分かるようになったのはつい最近のことです。
電波を飛ばす機械と言うとアンテナを連想することでしょう。レーダー波を飛ばすにも当然アンテナが使われていますが、このアンテナの進歩がレーダーの進歩に繋がります。イージス艦などに搭載されるようになって注目されたのが「フェイズドアレイアンテナ」で、それまでは「パラボラアンテナ」が使われていました。パラボラアンテナは今でもよく使われているアンテナですが、この「パラボラアンテナ」と新しい「フェイズドアレイアンテナ」は何が違うのでしょう?